2021年8月6日金曜日

設計力と構築力

北野です。

トップに必要な能力として、設計力と構築力の2つがある。


設計力とは、利益の出る事業を設計するための力である。


構築力とは、設計したものを実行するために、組織を動かし細部を詰め形にするための力である。


これら2つの能力の掛け算が経営者の能力であり、組織規模に比例していく。


しかし、両者を高いレベルで持ち合わせている経営者は少なく、片方のみ高いレベルの方が多い。どちらかというと、設計力の方が高い院長が多いため、構築力を補うために、片腕となる人材を育てたり、実行部隊となる専任部署を立ち上げるなどが行われている。


会員様での様子を見ると、構築力を持つための人員が既にいるケースが多いが、構築力を高めるためのトレーニングを行えない、またはその人員に気付いていないことが多い。


トレーニングといっても、体系化されたものではなく、OJTで現場で実行しながら実行と検証を繰り返しながらやっていくしかない。


これには、トップの思っているスピード感や結果が伴わないこともあるため、忍耐力が必要になる。しかし、ここで取り上げてトップが手を出してしまうと下の成長を妨げてしまうことになる。


先行き不透明な時期に行うには、不安のある取り組みではあるが、今がそのタイミングであると感じている。


コロナによる影響は動物病院業界はほぼ受けていない。むしろ、所得の使い途として医療費に振り分けられている感じもある。


しかし、数年後には今の主要売上となっている高齢動物が減少するため、必然的に競争が激しくなっていく。


その時にトップ一人の力で立ち向かうのか、片腕とともに立ち向かうのか。これにより、スピードや結果に大きな差が出てきてしまう。


この時期だからこそ、構築力を高めるための人材育成に取り組んでいただきたい。