2019年11月26日火曜日

退職時のリスク管理を考える

北野です。

先日千葉の建設会社にて
元従業員が元勤務先の顧パソコンに不正アクセスして
客情報や契約書などの全データを削除するという事件が発生しました。

これらは犯行を行った元従業員が退職後も
ログイン情報などを変更していなかったことも原因となったようです。


動物病院においても、従業員に業務を任せる中で、
クラウドを使用するサービスやSNSなどを活用されている病院様も多いでしょう。

特にITスキルに強くない院長先生であればあるほど、
それらの管理を従業員に任せっきりなことも多いかもしれません。

今回の千葉の事件では、情報漏洩はなかったようですが、
内外的な影響は非情に高いとも言えます。

動物病院様で使用する可能性のあるものを簡単に列挙すると、

【クラウド関連】
Gmailなどのクラウド型メール
DropBoxなどのファイルストレージ
ChatWorkなどの社内SNS
LINEグループなど

SNS関連】
Facebook
Twitter
Instagram
など

があります。
こういったサービスは院内にいなくとも、
ログイン情報さあれば外部からアクセスが可能です。

こういった外部からのアクセスを防ぐためには、
以下のような点に注意することが必要です。


(1)定期的なログイン情報の変更

スタッフが退職する度に変更するのではなく、
月に1回程度、ログイン情報を変更する習慣をもつことも有用でしょう。


(2)管理メールアドレスの統一化

上記のようなサービスを利用するためには、
必ずメールアドレスが必要となります。

その際に使用するメールアドレスを1つに統一し、
そのアドレスは院長や役員などの経営サイドが必ず管理できるものにしておきます。

できればそのアドレスはドメインメールが望ましいと言えます。
Gmailなどはそもそものログイン情報を変更することが可能ですので、
管理メールアドレスには不向きであると言えます。


(3)使用サービスの把握管理

そもそもではありますが、
実は最もできていないと思われるのが、
自院が何のサービスを利用しているかの全体把握です。

「ウチって何に登録してたっけ?」ということにならないように、
注意が必要です。


業務効率化が求められる現在では上記のようなサービスを含めて
色々と利用することが多くなってきます。

便利な一方で、リスクを考えながらの運用が必要になります。
皆様の病院ではリスク管理は大丈夫でしょうか?

2019年11月22日金曜日

HPの育成


北野です。

Googleのアルゴリズム変更の影響で、この1年は検索順位の変動が多い年でした。
弊社の会員様でも最大で30位前後の下落上昇もあり、
定期的なWEBサイトのメンテンナンスの重要性が感じています。

動物病院HPへの流入をGoogleに頼る傾向は今後も続くため、
Googleが提唱するWEBサイトの在り方を把握し、
それに沿って運営を行うことが必要になります。

弊社でもSEO対策の専門家を顧問に迎えて、
得た情報を動物病院業界向けにアレンジし会員様に還元させていただいております。

動物病院においては、HPを持つことに意味があるのではなく、
HPで何を情報発信するかをより明確にする必要があります。

特定診療科目に特化した病院でない限り、
通常掲載される情報に特異性はありません。

そういった中では、
① 幅広い診療科目において浅く情報を発信し続ける
② 限られた診療科目において深く情報発信をし続ける
③ 幅広い診療科目において深く情報発信をし続ける
④ 診療科目ではなく世界観やコンセプトを発信し続ける

などの方策があります。
いずれにも言えることは、HPは「育成するもの」であるということです。

単に作って終わりではなく、
継続して発信し続ける、定期的に更新するなど、
生き物として扱うことが必要になります。

弊社セミナーでもお伝えしていることではありますが、
SEO対策のためには、「過去に更新したお知らせ」のような
低品質となるページの削減が必要になるケースがあります。
一方で既存の患者様に向けた情報提供のためには「お知らせ」は
重要な情報ともなります。

このように短期的な取り組みと、中長期的な取り組みをスケジュール感や
改善意識を持ってバランスを取りながら、
行うことが求められるようになりました。

また、過去に掲載した医療情報にて治療法や病気の内容が
学術的に古くなっているのであればアップデートも必要になります。

全ての取組を一気に進めることはできません。
優先順位を決める必要があります。

そういった中では、自院HPで「何を発信していくのか?」
という点に立ち戻って考え直す必要が出てきます。

2020年に向けて、ぜひHPの在り方を考えていただきたいと思います。

2019年11月15日金曜日

組織が先か、戦略が先か

北野です。

組織作りを進めるにあたり、
組織と戦略のどちらを優先するかを
考えるタイミングが出てきます。

正解は無いのですが、
組織を優先するほうが結果として早く進むことが多いように思います。

動物病院の場合、
獣医師・看護師などの專門的な職種は採用できますが、
経営的な要素を持った人員を採用できることは稀です。

ですので、戦略を先行させると現場との乖離が生じ、
現場の混乱、トップとの確執、現場の疲弊などが出てくることがあります。

特に、年功序列型で管理職を任命している場合には、
組織の発展についていくことができず、
新しい取組のストッパーになってしまうことがあります。

こういった場合には、
チーム制の導入など、戦略に応じて小さく組織を改編し、
実行スピードを高めていく必要が出てきます。

そしてそういったチームの中で実績をあげるメンバーをみつけ、
上位役職に任命したり、更なる取り組みの担当者にして、
力をつけさせるというサイクルを回していきます。

もし、こういったサイクルを省くためには、
中途採用などで実行者を採用する必要があります。

採用力のある組織であれば可能ですが、
現実的にはなかなか難しいでしょう。

市場が縮小し始めている今、
将来のためには、小さな変化の積み重ねが必要となります。

ぜひ、将来のための組織作りに着手してください。

2019年11月8日金曜日

求人文面の改善

北野です。

募集をかけているけれど、なかなか応募が来ない・・・。
そういった場合には2つの数字を見る必要があります。

採用を成功させるためには、入社での流れを分解して、
各流れごとに対策を講じることが必要となります。

弊社で提唱しているのは、
 閲覧数 ×  エントリー率 ×  応募率 ×  内定率 ×  入社率
という5つの数字に分けて対策を講じるというものです。

閲覧数を高めるためには、自院のあるエリアを含めた検索キーワードで
上位表示されているWEB媒体に掲載する、
リスティング広告を出すなどを行う必要があります。

現在はSEO対策の難しさから、
ビッグキーワードでの自院求人サイトの上位表示が難しくなっているため、
媒体に頼らざるをえない状態です。

一方で、そういった媒体に掲載する文面に関しては、
自院の工夫次第でエントリー率を高めることが可能となります。

なお、エントリー率とは、
応募の前の実習申込・見学申込などの、
自院へ興味があると手を挙げた求職者の数を言います。


エントリー率を高めるために必要な求人文面のポイントは、

 ワークスタイル軸 ×  訴求ポイント
をきっちりと網羅するということです。

①ワークスタイル軸とは
1)技術軸
2)立場軸
3)価値観軸
などの働き方の提示
 訴求ポイントとは
1)恩恵
2)根拠
3)差別化
などの働き方の現実味

を打ち出すということです。

よく「技術が学べます」という文面を見ますが、
その技術を学んで得られる恩恵は何か?
その技術が学べるという根拠は何か?
その技術を学べるというのは他院との差別化になるのか?

それらを文面に盛り込むことが重要です。

求人は見られているようだけど、
反応が無いなという場合には文面の改善をしてみてください。