2016年10月22日土曜日

考える深度

北野です。

最近よくスタッフトレーニングの一環で「なぜを5回繰り返す」というものがあります。

院長先生からのご相談の中に、何回注意してもできるようにならない、ミスをする、というものがあります。

スタッフさんは真面目でサボっているわけでもない、なのにミスが続く直らない、など八方ふさがりのこともあります。

この原因の1つに、考えの深さが足りないということがあります。

表層だけ注意していても本質的な部分に気づけなければ直りません。ミスをする際には1つだけでなく複数の要因が絡んでいます。そのため1つだけ改善してもまた発生していきます。

そしてこれは、他人がいくら伝えても本人の中で納得して理解しない限りは改善しないともいえます。

そういった場合には、
ミスの原因を深堀りしていくこと、
誰にどういった影響を与えてしまうか、

ということを本人に定期的に考えさせる必要があります。

この考えさせる取組は自主的にはなかなかできませんので、病院の仕組みとして取り組む必要があります。

ミーティングなどで深く考えていくことをお勧めします。



2016年9月27日火曜日

ハンズオン

北野です。

教育において、「ハンズオン」という言葉があります。

少し意訳になりますが、これは教育などを行う際にメンバー個々の成長状況に合わせてアドバイスをするということです。

1〜10まで教えるか、5までで止めるのかなどを考えるということです。

教育においては、このハンズオンの加減を気を付ける必要があります。

手をかけすぎると甘えの原因にもなりますし、かけなさすぎると無茶ぶりの原因ともなります。

人の成長のためには、少し負担がかかるくらいのレベルでのハンズオンが必要だと感じます。

2016年8月29日月曜日

自院の満足度は何で測る?

北野です。
「患者満足度」という言葉があります。

満足度が大事なのは当然です。
では一体何をもって満足してもらえたと言えるのでしょうか?

実はこれには明確な答えは無いと思っています。

・病院の総売上
・新患数
・総来院数
・平均来院回数
・診療単価
・特定科目の受診率
・手術数
・クレーム数

など、ざっと見てもいくつか満足度を測れそうな数字が出てきます。

つまり、何を満足度を測る指標にするかは、
病院次第だということです。

目標となる指標を見て、
向上させる・維持させるプロセスを組み立てること。

それが満足度を向上させる取組だと思います。


ただ、何を指標にするかを悩まれる場合には、
平均来院回数を指標としていただくのが、
最も分かりやすいのではないかと思います。


自院の満足度について考えてみてください。

マーケティングと創造力

北野です。

コンサルタントという仕事をしていると、
伸びている会員様の特徴は?
と質問されることがよくあります。

その中の1つに楽しく仕事をしていること、
というものがあります。

伸びているから楽しいとも言えますが、
楽しんでいるから伸びているとも言えます。

仕事を楽しむためには創造力が重要。

これ面白いかも、
これどうだろう?

と思うことは
とりあえず何か1つやってみる。
この1つをできるかが大きな壁だと感じます。

特にスタッフさんから出た意見ですと、
あーだ、こーだと否定が入ると、
次の提案は2度と出ません。

実は多くの場合、
院長やリーダーなどが知らぬうちに、
否定してしまっているケースが多いと言えます。

患者様に自院の価値を伝える活動をマーケティングと言います。そして、そのマーケティング活動のスタートは創造力なのです。

秋への一歩に何か始めてみてはいかがでしょうか?

2016年7月29日金曜日

受容と共感

北野です。
先日、動物病院の法律問題に強いフラクタル法律事務所の弁護士の先生をお招きしてセミナーを開催しました。

どれも参考になる話がいっぱいだったのですが、日常的にできる取組として、診察時の「受容と共感」がありました。

最近起こっているトラブルの多くが、この「受容と共感」ができていなかったことに由来しているとのことです。

受容とは、 
「相手の話を聞く姿勢を見せること」

共感とは、
「相手と心情に寄り添うこと」

です。

これらはあくまでコミュニケーションの問題であり、医療水準の問題ではないことがポイントです。

「治った、治らない」も、
もちろん大事なのですが、

「話を聞いてくれた、聞いてくれなかった」が、
トラブル回避には重要です。

フィラリアシーズンも終わり少し落ち着くこの時期に飼い主様とのコミュニケーションを見直す時期かもしれません。

スタッフ面談

北野です。

スタッフとのコミュニケーションや、評価の伝達のために面談を行う方も多いと思います。

一方でどのように面談を進めるかを悩まれる方も多いでしょう。最初の1〜2回は話ができるけど、回数を重ねるごとに互いに何もテーマが無くなってくるということもあるかもしれません。

スタッフ面談の基本となるのはスタッフの成長のための環境作りだと思います。

悩みを聞き出したり、アドバイスをしたりということが多いでしょう。

そのためにもスタッフ面談前にはスタッフ自身で目標設定をさせて書面化し、それに基づいて面談を行うことが重要となります。

段々と回数を重ねると目的を見失うこともあります。ぜひ見直してみてください。

2016年6月26日日曜日

自院の長所の見つけ方

北野です。
競合との差別化のためには自院の長所を見つけて、伸ばすことか重要になります。

しかし、自院の長所は何か?
ということに悩まれる方も多いでしょう。

長所を見つける方法にはいくつかありますが、
そこで、参考になる考え方が
我々が提唱している差別化のための9要素です。

 その9要素とは下記の9つです。

① 立地
② 規模
③ ブランド力
④ 診療対応力
⑤ 情報発信力
⑥ 接遇力
⑦ 価格力
⑧ 固定化力
⑨ 事業展開力

自院が周辺の競合と比較して、どの点が長所となり得るかを考えてみてください。

スタッフさんの仕事が進まない時は

北野です。
クライアント様のスタッフの教育に関わることが増えています。特に多いのが、仕事の進捗が思わしくないスタッフさんへの指導です。

特にサボっているわけでもない、
真面目に仕事している、
でも進んでいない。
こういった方も多いと思います。

ヒアリングの中で仕事が進んでいない理由を聞いていくと下記の3つのパターンに分けられることに気づきました。

(1)指示者と期限イメージが違う

ある会員様のスタッフさんは来月中という指示の業務の全ての期限が月末になっていました。
そのため、月末に近くならないと着手しないことがほとんどです。

一方、指示者側でははもっと早く着手しているだろうとイメージしがちなため、互いのズレが生じることになります。


(2)本人内で優先順位と期限が異なっている

本人に期限と優先順位を書き出させると、それぞれが一致していないこともよくあります。

これは誰から指示された業務かや、本人の得意、不得意によっても異なるようです。


(3)作業工程が分かっていない

そもそもの問題になりますが、業務の進め方、何をすればよいのかなど、着手自体ができない状態です。


仕事が進んでいないスタッフさんについては、
こういった点を随時確認し円滑に進むように指導してあげることが重要です。

スタッフさんの仕事が進まない理由は、
スタッフさんに問題がある場合より、
指示する側に問題があることがほとんどです。

仕事が回っていないなという場合は確認してみてください。

2016年5月25日水曜日

数年間の取組が花開く時

北野です。

会員様でフィラリアシーズンがラストスパートに入っています。
今年は例年とフィラリアシーズンの様相が変わっており、特に7歳以上の高齢犬のフィラリア検査率・健診受診率が低下している傾向にあります。

ただし、いくつかの会員様ではその傾向に反し、例年よりも検査率が高い病院様もあります。

これらの会員様では10年以上も前から、仔犬・高齢動物問わずにフィラリア検査・同時の健康診断の必要性をしっかりと伝えてこられているという特徴があります。

忙しいシーズンに来院する飼主様全員に説明をすることが大変なことだったと思います。しかし、フィラリア検査率・健診受診率が低下する中でも逆に上昇しているのは、これまでの取組が花開いている証拠だと思います。

今の反応を求めるだけでなく、将来の反応ための取組みが改めて重要だと感じました。

組織のモデル化

北野です。

先日弊社メンバーと社内のメンバーを別組織に当てはめるとどうなるかを話していました。

フィクション、ノンフィクション問わず出来上がっている組織には、所属するメンバーそれぞれの役割があります。

また、それらの役割の相乗効果で組織が前に進みやすくなっています。

自院はどのような人を採用すべきかというご質問をお受けすることがありますが、そういった場合にも他の組織と自分の組織を当てはめ比較することも有用だと考えます。

またナンバー2を考える場合にも、他の組織を見てみるとよいのではないでしょうか。

個人的にはナンバー2を考える際は、戦国時代以降の武将・大名、幕藩体制などが参考になると考えています。

トップの性格により、ナンバー2の役割は大きく変わります。歴史的に強い組織には強いトップだけでなく、強いナンバー2が存在します。

ぜひ一度イメージしてみてください。

2016年3月20日日曜日

フィラリアシーズン前後で大事なこと

北野です。

今年もフィラリアシーズンが始まっている会員様もおられます。
毎年このシーズンの前になるとダイレクトメールや薬の準備など、
色々と忙しくなると思います。

先日弊社で開催したオープンカレッジでもワーク形式で体験していただきましたが、
フィラリアシーズンを迎える前には、昨年の反省や課題の解消を、
院内のスタッフ全員で共有しておくことが重要です。

ある会員様では、昨年のシーズン終了後と、今年のシーズン開始前に
2回のミーティングを行い、今年のシーズンを迎えました。

昨年にトラブルやミスが多かった部分、
ダイレクトメールに表記しておけばよかった部分、
スタッフ間の連携・連絡方法、
飼主様への対応方法

など、昨年の取組みを活かしています。

「去年も同じことを言っていたよね・・・」
ということにならないように、フィラリアシーズン前後での
全体での情報共有や課題解決を行っておくことをお勧めします。

弊社の求人から見る応募者のマインド

北野です。

現在弊社では新規メンバーの採用活動を行っています。
今回は媒体を変えたこともありますが、より弊社の考え方に近い方にご応募いただいていると感じます。

今の応募者からは「チーム意識」と「教育体制」という2つを意識していると感じます。
動物病院と弊社では業種は異なりますが、この点については同じ傾向ではないでしょうか。

「チーム意識」においては、「1人よりもチームで」、「喜びを分かち合いたい」など、
「教育体制」においては、「未経験でも活躍できる」、「複数で取組む」などの表現があります。

いずれにしても動物病院も1人でできることに限界はあります。

応募者の反応が悪い、応募がないなどの場合には、
一度、上記2点について、院内でできることがないかを考えてみてはいかがでしょうか?