2021年4月2日金曜日

仕組み化

 北野です。

最近考えていることの一つに仕組み化がある。

整理の意味も込めてまとめてみたい。


仕組みとは、辞書的には、「ものごとのくみたてられ方。構造。機構。」となっている。


経営における仕組みとは、人に依存することなく同一以上の成果を上げられる構造体、と言えるであろうか。


仕組み化が重要だと考える背景には、

1)人材採用難

2)従事者の所得水準

3)メンタル安定

という3つがある。


コロナにより、有効求人倍率は低下し続けているが、動物病院業界においては、むしろ上昇している感じがある。理由としては、過去のブログでも考察しているが、臨床へ出る学生の相対的減少、女性獣医師増加による中途市場の停滞などがある。


一方で動物看護師の国家資格化により、獣医師の代替ができる可能性も出てきてはいる。


前提として忙しい病院や成長している病院は、忙しさの解消法として採用を第1に考える。採用が上手くいけば問題ないが、採用はある意味水ものでもあるため、行き詰まる場合も多い。今の業務モデルをそのまま継続する場合の思考である。仕事の増加分を新規採用で賄うというものであるからである。


採用難は今後も継続するとなると、人を増やすだけでなく、今の業務モデル自体を変化させていき、人員減でも回せることを目的とすることを考えないといけない。また、これは比較的経験値の少ない新規採用者が出た場合にも役立つモノにもなる。


人員減でも回せるということは、従事者の所得水準自体も向上させることもできてくる。分配の方法については、人員数との兼ね合いにはなるので、単なるベースアップではないルールの策定が必要になる。



この人員減でも回せる状態になるためには、病院業務モデルの仕組み化が欠かせない。


仕組み化の最も身近な例はコンビニである。店員には年齢や国籍など様々な層がいるが、実は複雑な多種多様な業務を少人数で回している。形あるモノを売るか否かの差はあるが、仕組み化が不可能ではないことを示している例である。


仕組み化を行うためには、正しい手順と判断の基準を明文化し、関わる全員がそれに従って行動できるようになると考えている。


またこれらの「やり方」だけだはなく、個々の組織で働く上での「あり方」についても統一されていることも重要である。


事業継承による世代交代、M&Aによるグループ化など、様々な変化も起こっている。今年はこの仕組み化の実現に向けて進めていきたい。