2021年4月23日金曜日

勤務医が残ると選択する時

 北野です。

先日、とあるご縁から勤務医さんと経営相談を行う機会があった。


実家に帰って病院を継ぐか今の勤務医を続けるか、どちらが良いかというものであった。


実情は複雑で個人情報にもあたるため、詳細は省くが、この勤務医さんとしては、戻るより勤務医であり続けることを希望してるように見受けられた。院長冥利に尽きる従業員ともいえる。


この方がどうしてそういう気持ちになっているかを推測のうえ、考察してみたい。


要因は大きく分けると3つで

1)役職任命

2)臨床外の役割

3)将来の見通し


となると感じた。


1)役職任命

この方は若くして分院長に任命されておられた。もちろん、ご本人の頑張りの結果でもあるが、若いタイミングに一定の責任感ある役職を任されているところに、院長先生の期待値と心意気を感じる。これにより、ご本人は色々な経験を早期にできていたと思われる。


2)臨床外の役割

分院長という役割の中で、後輩などの下を育てる楽しみを感じるようになったという。臨床以外でのやりがいや楽しさを感じさせることができていることは、役割意義を与えることにもなり、在職への魅力をより増させていると思われる。


3)将来の見通し

実家に帰るかの検討のために、院長へ今後の給与体系などの相談をされた際に、将来の給与イメージなどの話をしてもらえたとのこと。

そういった話に真摯に向き合われるだけでなく、将来の見通しを立てられる情報を即座に出せるようになっていることも安心感に繋がると思われる。



もちろん、前提として院長との関係性も大いに影響はしているであろう。しかし、こういった+アルファの要因を設けることで、価値ある人材の定着を促せるのだなと考えさせられた。


多くの院長に参考にしていただきたい事象であった。