2020年11月6日金曜日

個人か仕組みか

 北野です。


新入社員が入り半年経つ10月頃になると、新人達の成長に差が出始めてくる。


期待通り、期待以上の場合はよいが、上手くいかないスタッフを見るのは辛いことでもある。


成長しているかどうかについては、できていることが増えているなどの長所を見ることが望ましいが、何回教えてもできないなどの短所に目がいきがちになってしまう。


短所に目がいくのは人の特性ではあるが、長所を見る意識は改めて持っておきたい。



今回はそういった中で、何回教えてもできないスタッフに対してどう改善させるかを考えてみたい。


原則として、失敗することやできないことは問題ない。同じ失敗を繰り返す、できない状態が続くことに問題があると考える。



繰り返すということは、その仕事への準備や意識に欠けているということである。本人の能力やキャパシティの問題もあるので、まずはキャパシティを下げることから考えてみる。


一方で、その失敗をスタッフ全体や新人全体の何割が発生させているかによって対応は変わることも知っておきたい。


感覚的には40-50%を超えるなら、仕組みの問題。それ以下なら個人の問題であると感じる。


目的をどこに置くかにもよるが、新人の場合は特に本人を成長させることよりも、任せた業務を遅滞なく確実に行えるほうが優先順位は高い。


出来ることが増えれば自信にもなり、成功体験によって成長する。なので、成長は結果論と捉える方が両者にとって良い結果にはなりやすいと感じる。


しかし、40-50%程度の新人が上手くいかない業務があれば、それは個人の能力ではなく、やり方や仕組みに問題があると考える方がよい。


長年の中で複雑化していたり、感覚的なものが必要になっていることもある。実際にやり方そのものを検討したことにより、大幅にミスが減ったということも珍しくない。


教育を考えるときに、多くの場合は個人の能力や姿勢のみに焦点が当たりやすいが、その仕組みに対して焦点が当たることはほとんどない。


思い当たる場合は是非、仕組みについて振り返っていただきたい。