2020年11月20日金曜日

前始末と後始末

北野です。

コロナの影響もなく、多くの外来がある会員様が多い。このことは、我々としても非常に嬉しい限りである。


一方で、診療時間が終わってもスタッフが残業をしていることも多く、なぜこんなに仕事が終わらないのだろうという院長先生も多い。


今回はこれについて考えてみたい。


この問題の本質は、

1)院長自身のスタンス

2)前始末

3)後始末

という3つに分けて考えることができる。


まず(1)院長自身のスタンスについてであるが、残業がほとんど無いという病院様に共通しているのが、院長自身が絶対に残業したくないと考えていることが多い。


勤務後にジムに行く、家族との時間を過ごしたいなど、早く終わる理由があり、それに向かって仕事をしているケースである。


この点については、先生ご自身がどうなのかを今一度振り返っていただきたい。



次に(2)前始末についてである。

これは事前準備とも言えるものである。

残業してまで行っている業務が、そもそも診療時間後でしかできない業務なのかを検証する必要がある。


つまり、診療時間中に予め小まめにでも行っておけば済むものを先延ばしにしているものはないのか?ということである。


もちろん緊急対応など突発的なものや、忙しすぎてできないという日もあるであろうが、これが言い訳に使われていないかも検証が必要である。


また、診療時間中に行うためには、その業務自体の必要性ややり方自体が適正なのかも考える必要もある。特にやり方については、長年の蓄積によって複雑化しいることもある。今一度振り返っていただきたい。


最後に後始末である。

これは片付けとも言えるものである。

病院業務は複数人で行うため、次に使う人のためにも出したら片付ける、整理整頓、定物定置などを徹底することも重要である。


スタッフさんが何かを探し回っている風景をよく見るが、この時間はもともと無駄な時間である。こういった細かな無駄が時間だけでなく思考を止めることにもなる。


このように、日常的な後始末を心がけることが労働時間の短縮にも繋がっていく。


日常の当たり前をぜひ疑っていただきたい。