2020年10月4日日曜日

スコアキーピングメソッド

北野です。


10月に入り、秋健診などのキャンペーンが始まっている。


2回の健康診断も定着しつつあり、ルーチンとして受診される方も増えてきた。より受診率を高めるために、こういったキャンペーンを行う際に、飼い主様とスタッフに動いて貰う取組を紹介したい。


スコアキーピングメソッドという手法がある。これは、主要な要素を点数化してゲーム感覚で楽しんでもらう手法である。


そもそもキャンペーンで行う健康診断などは、

症状が出ているなどの解決すべき課題があって受診するものではない。そのため「行かなくてはならない」といった、行動を促進するマインドが働きにくいものとなる。


意識レベルが高い方は「行こう」というポジティブなマインドが働いての受診となるが、通常は行くこと自体が手間というネガティブなマインドであることが多い。


そのため、このネガティブなマインドをポジティブな状態に変化させる必要がある。このポジティブな状態に持っていくためには、楽しむということがポイントである。これにはゲーム感覚を持たせることが最も手っ取り早い。


分かりやすい例としては、小学生などが夏休みに参加するラジオ体操などがある。朝早く起きて参加するモチベーションを持たせるために、運営者側はスタンプカードなどで行動が貯まる状態を作る。この貯まるということが楽しみとなり行動を継続させる。


健康診断などでも同様で、症状や年齢、過去の既往歴、過去の健診の受診回数などいくつかの要素を組み合わせて点数化できる仕組みを作る。点数化されることで飼い主様の中では、健診がネガティブなものからポジティブなものへと変化させるきっかけを作っていく。


また、スタッフにも同じことが言える。そもそも売り込みが苦手なスタッフさん達には、健診のおすすめ自体に抵抗がある子も多い。そのため、健診への声かけ回数などを点数化し、競わせるもしくは全員での合算数の推移などを見せて、ゲーム感覚に置き換えていく。


このように、ネガティブなマインドが働きやすいものを推進していくためには、結果を求める前にまずはポジティブなマインドに変化させるきっかけを作ることが必要となる。


点数化など、何らかのスコア化にすることでゲーム感覚を持ってもらうとポジティブなマインドになりやすい。


ぜひ主要な要素をスコア化できるよう、考えて頂きたい。