2021年11月5日金曜日

期待値コントロール

北野です。

最近会員様に話していることの一つに、期待値コントロールがある。


現場では忙しい日々が続いており、業績的に好調な病院様が多い。


業績的が好調な要因の1つに、高齢動物の来院がある。高齢動物は何らかの病状があることが多く、そのため来院回数も多いし診療単価も高くなる。


見た目的に来院数は大幅増になっていても、カルテ数は微増となっていることがあるのは、これが理由である。(自院のカルテ数の増減も確認いただくとよいと思う。)


高齢動物の来院が多いということは、飼い主様の求めるものが、病気の治療、病状の正確な把握、今後の見通しの把握などになる。


自分の子が、どういう状態(病気)で、どの程度の回復見込なのか、どういう治療をしていくのか、どういう見通しなのかを知りたいということになるので、コミュニケーション的に満足度を高めるためには練度が必要になっていくだろう。


この層を獲得していくことが、この先より重要になっていくため、HPを始めとするWEB媒体で広告宣伝を強化していくが、飼い主様の期待値は比例して高まっていくことになる。


つまりこの先、経営的には高齢動物獲得が求められる一方で、高まる期待値に応えられないと期待外れとなり再来に繋がらなくなってしまう。


当然、教育には力を入れてはいくものの、それなりに時間はかかるし、従業員のモチベーション次第にもなってしまう。


そういったジレンマに今後陥ってしまうことが予想されている。


そこで、冒頭の期待値のコントロールをできる体制作りを進めておきたい。


現状考えられる方法としては、

1)予約時問診での期待値把握

2)主訴別窓口での期待値分散


があると考えている。


予約制を導入している病院も増えてきており、予約時のオンライン問診などで主訴の確認や内容把握により、適切な獣医師を対応させていく。


もしくは、病気来院と予防来院や、重症来院と軽症来院などの主訴別に診療体制をおいて、ある意味2病院体制的に対応していく。施設を分けることも時間を分けることもできるだろう。


などの方法である。

いずれも、飼い主様の来院時における期待値に基づいた対応や病院作りができるため、満足度の向上に繋がやすい。また大きな期待外れを起こす心配もなくなっていく。


他にもこのような体制に移行するメリットも採用面、教育面においても多々あるだろう。 


ぜひ、どのように期待値をコントロールするかをイメージしていただきたい。