2019年9月20日金曜日

組織作りにおける対話の重要性

北野です。

現在、担当している会員様先でのコンサルティングテーマで
最も多いのが人にまつわる問題、
いわゆるマネジメント関連です。

特に組織の成長が早い場合に、中の人がついてこれていないなど、
次のステップに向かうための組織作りが増えています。

組織作りには様々な方法がありますが、
主な手順としては、①課題の見える化、②対話、③解決策の実行となります。

最近はどの業界も採用難ということもあり、
従業員の定着化のために従業員満足度調査などのツール導入が増えてきました。

こういったものを利用することで、
一定程度は組織の状態を数値化することができ、
現状の課題が見える化されるようになってきます。

本来はこの見える化された課題において、
自院で何を取り組むべきか、どのような方向性でいくべきかなどを
従業員との対話の中で解決策を模索し、取り組んでいくのが理想的です。

しかし、多くの場合はこの「対話」を飛ばし、
解決策の実行を行うことが多いでしょう。
対話を行うことで何らかの不満などの
ネガティブな要因が出ることを避けたいのが本音だと思います。

対話を避ける際に、スピード感を持って行うため、と言えば聞こえは良いのですが、
多くの場合には、いきなりの解決策の実行で現場に混乱が生じます。
現場が取組の必要性を納得していないため、
「また院長が何か当新しいことを始めたよ・・・」と思われるかもしれません。

このように正しいステップを踏まないと、
いずれにしても混乱は避けられないことになります。

組織の成長モデルの1つに「タックマンモデル」というもので、
チームの成長として、
①形成期 ・・・ チームが形成される
②混乱期 ・・・ 意見や主張のぶつかり合いが起きる
③統一期 ・・・ 互いに理解し合いルールが定着し始める
④機能期 ・・・ チームが機能して成果が出始める
という4段階が必要というものがあります。

つまり対話による混乱は②混乱期にあたるものとなり、
組織の成長のためには健全な状態でもあります。

収集がつかなくなりそう・・・という場合には、
対話をする相手を上位層に限定して始めることも有用でしょう。

組織の2:6:2の法則にしたがえば
上位2割のスタッフとの対話から始めるということです。

動物病院は忙しい職種のため、
対話の時間を作るのが難しいと、よく聞きます。

しかし、
「今の時間」よりも「未来の時間」を考えると、
この対話は非常に重要です。

組織作りは最初から全てが上手くいくわけではありません。
色々な失敗や混乱を経て前に進んでいくものだと考えています。

是非未来のために今から始めていただきたいと思います。