2019年9月13日金曜日

動物看護師国家資格についての最新情報

北野です。

動物看護師の国家資格について、
新しい情報が発表されましたので共有します。

既に農林水産省のHPに掲載されている情報ですので、
ご存知の方もおられるかもしれません。

【参考:農林水産省HP内 愛玩動物看護師】
http://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/doubutsu_kango/index.html


(1)国家資格の受験資格

詳細は下記資料によりますが、
既卒者においては、専門学校・大学の卒業生と、
未経験からの就業において、
3年・5年という就業期間のルールが設けられています。

それぞれ、講習会や予備試験などの合格をもって、
正式な国家試験の受験資格となるようです。

なお、事前に言われていたような
統一認定資格の保有は受験資格には影響しないようです。

【参考:農林水産省HP内 愛玩動物看護師の受験資格について】
http://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/doubutsu_kango/attach/pdf/index-2.pdf

最初の国家試験は令和5年までに実施となっていますので、
既存スタッフに受験を推奨する場合には、
計画的に準備をしておくことが必要です。


(2)業務可能範囲

法案決定時には未定であった、業務範囲が、
ある程度発表されました。

国家資格保有者のみができる業務として、

診療の補助
・獣医師の指示の下に行う採血
・投薬(経口など)
・マイクロチップ挿入
・カテーテルによる採尿など

が具体例として記載されています。

一方で無資格者でもできる業務として、
その他の看護
・入院動物の世話
・診断を伴わない検査など
・動物の日常の手入れに関する指導・助言
(グルーミング、爪切り、歯磨き等)

が記載されています。
これを見ると、現状の業務のほとんどが無資格者でも可能となります。

むしろ、有資格者がいることで、
現在の獣医師業務の役割分担を行うことが可能になりそうです。
診療効率を高めるためには有効になりそうです。

【参考:農林水産省HP内 愛玩動物看護師の業務範囲について】
http://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/doubutsu_kango/attach/pdf/index-3.pdf


国家資格の法案が成立した際に多くの病院様で、
既存の看護師さんたちが、自分たちは働けなくなるのではないか?
という不安が出てきたこともありました。

今回の発表で、資格の有無による可能業務範囲が明確になりました。

動物病院においても、生産性向上・診療効率化が重要になっていますが、
有資格者がいることで、診療効率化が一段と進みそうです。

体制の変更まであと4年ほどありますが、
診療フローの変更、役割分担、採用、既存スタッフの受験など、
準備すべきことはたくさんあります。

是非、今から準備を進めていただきたいと思います。