北野です。
先日、クリエイティブディレクターの佐藤可士和さんの講演を聞く機会があった。
セブンイレブンのプライベートブランドのパッケージデザインクリエイティブに関するテーマの中で語られていた1つに、「パッと見て分かること」ということがあった。
興味ある方はぜひ売り場で確認いただきたいが、アンパンのパッケージに「アンパン」という文字が最も大きく書かれているなど、一見、「デザイン」とはかけ離れたように感じるパッケージが並んでいる。しかし、これが目的を達するデザインであるという。
これは、テレビやYouTubeなどの影響により、映像で話していることの多くがテロップで記載される文化になってきており、それによって視聴者に伝わるスピードが格段に増加するということであった。なので、各商品には、商品の写真と名称がストレートにダイレクトに記載されている。奇を狙ったデザインは皆無となっている。
通常はビジュアルとキャッチコピーを別にすることがデザイン的なセオリーとのこと。しかし、「売る」という目的を叶えるためには、それを達成するためのデザインに変える必要がありこうなったということであった。
デザインという言葉は、クリエイティブ、おしゃれなどのイメージを連想するが、それはイメージアップやブランディングを目的とする場合はよいであろう。しかし、世の中の空気感を読み、販売促進という目的を持つ場合には異なる。
このように、本来のデザインの持つ目的は、目的となる行動を起こさせるトリガーとなる媒介を作ることになるのだと感じる。HP、DM、待合室作り等、より行動を起こさせるデザインを考えていきたい。