北野です。
会員様でスタッフさんの半期評価を行っている。面談も兼ねており、ヒアリングシートを用意することも多い。
事前に配布、記載してもらい面談時に使用するシートである。質問項目でお勧めしているのが、「病院や院長からどういう役割を期待されていると考えていますか?」というものである。
これは、病院・院長側の期待値と、スタッフ自身が考えている自分の存在や立ち位置に、どの程度のズレが生じているかを知るための項目である。
人が成長するタイミングは色々とあるが、
(1)組織の中での自分という認識になる
(2)求められている役割について考える
(3)求められている役割を知る
(4)求められている役割へ努力する
というように、個人という視点から、組織の中の自分というように客観的な視点に変化する。そして組織から求められる役割を担う努力をするという流れである。
頑張っているがなかなか成長しないスタッフというのは、求められている役割とは異なる役割への努力をしていることが多い。
若手に求める役割、中堅に求める役割、幹部に求める役割、これらは全て異なるし、能力を遙かに飛び越えた役割を担おうとしても無理がある。
よく人が育たないという相談をお受けするが、そもそもそのスタッフに何を期待するか自体が病院側で明確になっていないことも多い。
スタッフ自身に自分で考えろというのはかなりの無理難題である。トップを含めた上司の役割というのは、その役割を設定し、上記のプロセスを本人が腹落ちして気付くように仕向けていくことである。
人を変えることはできないが、変わるきっかけを作ることはできる。その良いきっかけとなるのが、評価などの面談である。
強い組織作りのために是非取り組んでいただきたい。