北野です。
今年に入って事業継承やM&Aに関する相談が増えている。
何件かの会員様では、仲介会社や売却候補先との面談に立ち会い、
「中の人」という扱いで、病院価値の向上のサポートをしている。
買い手候補は動物病院関連事業者だけではなく、
ファンドや一般企業であることも多くなっている。
これらを通じて感じることは、
買い手候補が動物病院業界における知識が乏しいほど、
一般企業の観点で見てくるということである。
そのため、売却交渉を進める上での資料準備にかなりの時間を要することになる。
今回は病院のサポートとして、
弊社もかなりの工数をかけてサポートさせていただいて、
ようやく全資料を揃えることができたというレベルであった。
これらを考慮すると、
事業継承やM&Aを検討するのならば、
院長自身が運営している間に整えておくべきことが多数ある。
一例を挙げると、
・病院数値の整理
・強みの把握
・賃金台帳整備
・雇用関連の整備
・獣医師法など法的対応
などである。
特にM&A後のリスク管理のために、
労務面、法律面の取組に懸念を示すこともある。
これらを整えておくことで、
売却交渉におけるスピード感も高めることができるし、
病院価値を高めることにも繋がってくる。
将来的に考えるのであれば、
早めに着手をしておいていただきたい。