北野です。
2019年6月の国会で、動物看護師の国家資格化が決定しました。
公示から3年以内に施行となるため、2022年~2023年からのスタートとなりそうです。
法案や国会答弁の記録などを確認する限りでは、
まだまだ未確定部分が多く、今後の動向が注目されます。
【参考】愛玩動物看護師法案 提出時法律案 衆議院HPより
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g19805018.htm
現段階で未決定かつ動向を注視すべきポイントは下記2点かと思います。
(1)業務範囲
今回の法案を見る限り上記2点に関しての明確な記載はありません。
特に業務範囲については「診療の補助」と記載があるだけで具体的な内容は固まっていません。
今後農水省が管轄して具体的な業務範囲を決定していくようです。
(2)受験資格
また、既卒者の受験資格についても明確な記載がないため注目が必要です。
現在は代表的な資格として統一認定看護師資格がありますが、
この発行団体が国家資格化に向けた活動を行っているため統一認定資格を有していることは
既卒者の国家試験受験資格に関連することが予想されます。
この統一認定資格を受験するための受験資格取得講座の受講は2021年までとなることがHP上に記載されています。
これを受講するためにも条件がありますので、統一認定資格を受験させるためには認定機構に確認されることをお勧めします。
【参考】今後の受験資格取得講座の開催予定
一般財団法人動物看護師統一認定機構HPより
https://www.ccrvn.jp/jukensikakusyutokukouzagaiyou.html
このように未確定な状態ではありますが、
今回の国家資格化にあたり病院として検討しておくべき点を記載します。
(1)国家資格取得への意思確認
既存スタッフの中で国家資格取得を取得する意思があるかの確認が必要かと思います。
その中で認定資格を有しているのか、いないのかにより対応が変わります。
特に認定資格を有していない場合には、
2021年の最後の認定試験に向けた準備が必要かと思います。
(2)看護師業務の整理
具体的な業務内容は今後決定されていくと思いますが、
・注射
・点滴
・投薬
などは国家資格取得者に解禁されるようになると思います。
そのため、現在の業務の整理とともに、
業務フローの見直しも必要になってくるでしょう。
慢性疾患での点滴処置などは、
動物看護師に任せられるようになると思いますので、
業務フローなどを今から検討していくことをお勧めします。
上手に業務フローを組んでいくことができれば、
診療効率も高まり病院全体の生産性も向上すると考えています。
今後の動向に注目していきましょう。