2022年6月3日金曜日

なりたかった姿

北野です。

病院の業績が良くとも、モチベーションが上がらない、面白いことがない、と言われる院長先生が多い。


端から見るととても成功している病院でもである。そんな院長先生と話す中で気付いたことをお伝えしたい。


まず前提としてあるのは、ここ数年は世の中的に「不確実性の高い時代」であるということだ。現在進行形の新型コロナもそうだし、過去10年で自然災害含めて予測不能な課題が発生している。


そして次に、「答えを解くステージ」から「問題を見つけ設定して解くステージ」に多くの病院が入っているということである。


開業して10年ほどは、患者数を増やす・売上を増やすという問題を解くために解決策を実行していけばよい。


これらの問題はとても分かりやすく設定できるし、前年比20%増などと大きな数値で出るから解いた時の達成感も大きくなる。


一方である程度の規模感まで来ると、母数が大きいため成長しても一桁増となるし、キャパシティ要因により思うような成長ができなくなる。


これらは、売上増や来院数増という問題を、これまでと同等に解き続けていることで起こってくる。


こうなると、解き方をよりブラッシュアップして確度を高めるか、もしくは別の問題を自己設定しなくてはならない。


多くの院長先生は別の問題を設定するということを忘れて過去の延長線上に居続けることが多い。


延長線上にいることが悪いわけではない。それを解き続けることに楽しさとモチベーションを維持し続けることができるのであれば。


別の問題を探すためには、まずは以下を考えてみていただくとよいだろう。


・開業時になしえたかったことは何か?

・自身に関わる人にどんな影響を与えたいか?

・やりたいと思っていて手をつけられていないことは何か?


などである。つまりは、何らかの理由をつけて先延ばしにしていることを思い出していただきたい。


経営者は本来は何かをやりたい!という「欲」を持っているハズである。それが時間や人や忖度など、あらゆる理由でウチに秘め、いつの間にか忘れてしまっていることも多い。


もう一度その想いを思い出し、カタチにすることにチャレンジしていただきたい。


さらにその欲を「ビジョン」や「パーパス」などの言葉にしていけると、院長個人の欲求からチーム、組織の欲求へと昇華させることができる。


下期に向けて是非実行していただきたい。