2022年9月23日金曜日

現状を直視する

 北野です。


色んな規模の病院様のコンサルティングを行っているが、規模が大きくなるにつれて経営推進のために、組織の作り方を考えていく必要がある。


大きくは専業型と兼業型とに分けられる。経営推進部門を前者は経営企画室などとして専業人員を設置すること、後者は獣医師兼など二足のワラジを履かせるというものである。


それぞれにメリットデメリットはあるのだが、現実論として後者を選ぶ場合が多い。この場合では、経営情報の共有化と的確な現状把握が欠かせない。


トップが意思決定した事柄を上手く浸透させるには「なぜやるか?」への腹落ちが必要となる。


経営状態が良いときは、

1)未来目標


経営状態が悪いときは、

1)現状の直視

2)具体的な実効策とプロセス


等を伝えることが良いと考える。


先日も少し業績が下がっているクライアント様の幹部ミーティングにて、現状の経営数値について報告した。どの数字がどう影響していそうかを、現状と未来予測を交えてお伝えした。


参加者の中には、具体的数字を知って現場イメージが変わった人もいるであろう現実を知ったメンバーが腹落ちして、行動できればより推進力が高まっていく。


自院の経営状況に応じて取り組んでいただきたい。

2022年9月16日金曜日

プランB

北野です。

先日、クライアント先の新人看護師と面談することがあった。


この方は、動物病院以外の企業(上場企業)10年程度の勤務経験がある未経験者である。


覚えも早く前向きで一見良い人材に巡り会えたように感じる。しかし、他の先輩スタッフとの溝が日に日に深まり、モチベーションが下がってきているという。


先輩スタッフに話を聞きながら見えてきたのは、「言われたことを、言われた通りに、やらない」ということであった。


「ココに、こういう順番で、こうやって並べてね」という指示にも関わらず、完了した状態を確認すると、指示内容と全く異なる状態になっている。


新人本人からすれば、よかれと思ってやった改善が否定される。

先輩スタッフからすれば、出した指示が反故にされる。


この繰り返しが続いているという。


新人がやっているのは部分最適であり、全体最適にはなっていない。これも問題であるが、この段階で伝えても効果がない。


このような場合に正解なのは、「言われたとおりにやってみました。でも、こういうやり方も良いと思うのですが、どうでしょう?」と、やった上でプランBを出させるというスタンスである。


従来からのやり方であるプランAは、皆のいつも通りになっているため効率を下げない。プランBは部分的には効率よく見えるが、皆のいつも通りになっていないので、大きく効率を下げてしまう。


こういったスタンスを入社早期に伝えていかないと、本来仕事ができる人ほど孤立させることになる。


新卒が入って半年ほど経過する。今一度見直していただきたい。


2022年9月9日金曜日

距離と情報

北野です。

コロナ以降で、オンライン会議などが大きく普及したが、リアルとオンラインの大きな差を感じるようになっている。


特に人と会うことや情報を収集するという点においては、リアルに勝るものはない。


場には独特の空気感があり、その空気感によって受ける感覚が物事を正しく見る際に大きく影響してくる。


また多くの先生もご経験済みだろうが、オンライン参加だと、「ながら参加」というのも多く、リアルよりも得られるものが少なくなっていないだろうか。


弊社でも開催セミナーを、来年からはリアル開催に切り替える予定にしているが、リアル現場で得られる知識などはオンラインの比ではないだろう。


このように、移動距離と情報は比例する。

コロナのこともあるが、ぜひ積極的に病院を出ていただきたい。

2022年9月2日金曜日

未来起点

北野です。

何件かの会員様で先行的に仕込んでいる取組がある。


まだ模索段階なので、どう展開できるかは今後次第であるが、①未来の飼換え需要促進、②若年齢からの病院への定着、③飼い主意識の向上、などを一気通貫で実現できると考えている。


ある会員様とのディスカッションの中で、ペットロスが発生する理由の一つに「過去への後悔」があるという。


あの時こうしてあげればよかったなど、過去の自分の決定への後悔である。特に病気をもっと早く見つけられれば、というものが多いという。


これが発生する原因は判断材料が少ないということがある。通常、病気は予見できることは少なく、定期的な健診を受けて数値変化をみていくしかない。


こういった個体ごとの特性を予め知り、未来に向けたプランニングを若齢期から行うことができれば、飼い主様・ペットへの関わり方を大きく変えることができるのではと考えている。


今回の新しい取組はこういったコンセプトに基づいてる。モデルケースが出来上がれば、また報告を行っていきたい。