2020年12月18日金曜日

採用の母集団形成

 北野です。

以前もお伝えしたが、今後は採用活動は中期的な活動へ変化していく。


単発で行っているものを中期的に行うには、母集団形成が必要となる。一般的に母集団とは、今年度の採用において自社を就職先として検討している求職者の集団のことを言う。


動物病院業界は他業界と異なり、新卒が6年生大学のため、就職活動の期間が長くなる傾向にある。また、低学年時からの病院見学を行う学生も年々増えている。


当面はコロナの影響も鑑みると、

低学年からの実習受入自院への入社意欲の醸成最終的なクロージング入社

というような流れを作る必要がある。


これらを行うには、実習希望者や応募者の情報を一元管理し、個別にコミュニケーションが取れるようにしておく。


最近はクラウドでの採用管理ツールもあるし、メーリングリスト、LINEグループなどでもよい。


今まで、メール履歴、エントリーフォーム、紙の履歴書、電話受付時のメモなど、バラバラであった情報を整理していく。


年が明けると、2022年卒の学生達の活動が始まっていく。弊社でも年明けから現役学生達へのインタビューを多数行うことで変わりゆく就職活動感について調査していく予定である。


結果については会員様へまたフィードバックさせていただきたい。

2020年12月4日金曜日

暗い時代に大切なこと

北野です。

大阪で2週間の外出自粛要請が出ている。

Goto キャンペーンの対象を辞退する地域も出てきており、先行きへの不安は募るばかりである。


私自身に対し、会員様から「こんな中でもポジティブだね」と言っていただくことがよくあるが、決して楽観的なばかりではない。


緊急事態宣言が出る前の2月には、展開していた別事業の縮小を決定、お客様へのサービスに関与しない部分の経費はできる限り一気に圧縮、慣れないリモートサポートにも四苦八苦したりなど、あれから半年以上経過した今でも、心の奥底にはある意味恐怖に近いものもある。


その辺りは会員様と同じ部分もあるであろう。


ただ日頃から心がけているのは、京セラ創業者である稲盛さんの言葉「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に行動する」ということである。


会員様の前にいるのは楽観的に行動している私であるが、その前には、悲観的に計画している私もいる。


こうなったらどうしよう?などと考え、それに対しての対応シナリオをいくつも用意しておく。計画段階で徹底的に悲観になっておくと、リアルな行動段階では意外と平静でいられる。


国際認知療法学会会長のロバート・L・リーヒ博士の研究によると、


・抱いた不安の85%は実際には起きず、最終的には良い結果に終わった

・不安が現実になった場合でも、79%の人は自分の力で解決することができた


という結果もある。これによると、結局3%程度しか自身で解決できないものはないということになる。


コロナのような未曾有の事態では、計画段階で悲観的になっておくことで、自身で解決できない問題も減少するということになる。


また、構想と行動段階では楽観的になることも忘れてはならない。特に重要であるのは行動段階。トップが不安な顔をしていると現場の不安はその数倍になる。


今みたいな時期こそ、ある意味トップが余裕を持って健全に遊んでいるくらいのほうが良いのかもしれない。


今は業界には大きなダメージは出ていない。世間とのギャップすら生じている。今だからこそ心の余裕をまだ持ちやすい。もし、その時が来てしまう前に徹底的に計画をしていただきたい。


2020年11月26日木曜日

解決策は採用一択なのか?

北野です。

有効求人倍率が1.00に近づきつつあり、世の中では昨年までのような売り手市場からの変化が起こっている。一方で動物病院業界はさほど影響がないためか、まだまだ採用難が継続している。むしろ、コロナによってより採用が難しくなったとも感じている。

よく会員様からも採用を行いたいという相談をお受けする。多くは忙しいという問題の解決策として採用を行うことが多いだろう。本当に解決策は採用しかないのだろうか?そもそも最初から解決策を採用の一択しか考えていないのではないだろうか?
(根本的に人材不足という病院様も多くある)

例えば、10人の労働力で行っていた100の業務量が、忙しくなって110の業務量になったとする。そのため10/人(100÷10)の状態をキープするために、1人を採用して11人の労働力で行おうという考え方である。そうすれば10/人(110÷10)のままとなる。

しかし、「10/人」の状態が変わらないということは、組織としての成長が止まっているとも言える。つまり現状維持でしかない。

従来は採用活動を積極的に行うことで、中長期的な中でも採用が上手くいくことも多かった。しかし、最近は人材紹介経由でしか応募がないという状況も少しずつ増えてきている。求職者の職場探しの方法の変化や価値観の変化が起こっているとすれば、1病院がテクニック的に求人方法を改善しても以前のようなアクションは期待しにくい。もはやテクニック云々ではない可能性もある。

これらを踏まえると、現状の解決策を考える際に、「採用」の一択だけではなく、「今いる人員で今以上の成果をあげる」という業務改善や生産性向上策にも目を向ける必要がある。

実際に業務改善や生産性向上策を地道に積み重ねてこられた弊社の会員様では、今年も例年と変わらずに採用が出来ているところも多い。業務改善⇒生産性向上⇒職場環境向上⇒職場の魅力向上⇒応募者の期待値向上、というようなサイクルになっている。成長意欲がある組織に人は集まるのかもしれない。


業務改善や生産性向上策には、バックオフィス改善とフロントオフィス改善という2つの分野で行っていくとよい。飼主様と直接に関与しない業務をバックオフィス、飼主様と直接に関与する業務をフロントオフィスと分けている。

代表的なバックオフィス業務には、在庫・備品などの管理業務、経理・会計・労務などの管理業務などがある。代表的なフロントオフィス業務には、飼主様の電話対応、予約対応、問診、説明などがある。

実際に現場で取組んだ結果、バックオフィス改善によって院長の時間捻出、フロントオフィス改善によってスタッフの時間捻出が出来るようになっている。

特に獣医師・経営者・リーダーという3つの役割を担う院長の時間が増えるというのは最も大きな成果になる。今まで以上に目が届く範囲を拡げられるようになるし、新たな売上作りができるようになったというケースもある。さらには心の余裕も生まれてくる。

繰り返しになるが、本当に現状の解決策は採用の一択しかないのだろうか?
それ以前にできる解決策はないか?についても是非考えていただきたい。


2020年11月20日金曜日

前始末と後始末

北野です。

コロナの影響もなく、多くの外来がある会員様が多い。このことは、我々としても非常に嬉しい限りである。


一方で、診療時間が終わってもスタッフが残業をしていることも多く、なぜこんなに仕事が終わらないのだろうという院長先生も多い。


今回はこれについて考えてみたい。


この問題の本質は、

1)院長自身のスタンス

2)前始末

3)後始末

という3つに分けて考えることができる。


まず(1)院長自身のスタンスについてであるが、残業がほとんど無いという病院様に共通しているのが、院長自身が絶対に残業したくないと考えていることが多い。


勤務後にジムに行く、家族との時間を過ごしたいなど、早く終わる理由があり、それに向かって仕事をしているケースである。


この点については、先生ご自身がどうなのかを今一度振り返っていただきたい。



次に(2)前始末についてである。

これは事前準備とも言えるものである。

残業してまで行っている業務が、そもそも診療時間後でしかできない業務なのかを検証する必要がある。


つまり、診療時間中に予め小まめにでも行っておけば済むものを先延ばしにしているものはないのか?ということである。


もちろん緊急対応など突発的なものや、忙しすぎてできないという日もあるであろうが、これが言い訳に使われていないかも検証が必要である。


また、診療時間中に行うためには、その業務自体の必要性ややり方自体が適正なのかも考える必要もある。特にやり方については、長年の蓄積によって複雑化しいることもある。今一度振り返っていただきたい。


最後に後始末である。

これは片付けとも言えるものである。

病院業務は複数人で行うため、次に使う人のためにも出したら片付ける、整理整頓、定物定置などを徹底することも重要である。


スタッフさんが何かを探し回っている風景をよく見るが、この時間はもともと無駄な時間である。こういった細かな無駄が時間だけでなく思考を止めることにもなる。


このように、日常的な後始末を心がけることが労働時間の短縮にも繋がっていく。


日常の当たり前をぜひ疑っていただきたい。

2020年11月13日金曜日

WEBサイトで大事なこと

北野です。
多くの会員様でWEB対策強化によって多くの新患が来るようになっている。


WEBサイトの重要性は誰もが感じるところではあるが、
WEBサイトがどうあるべきかを考える病院は少ないと感じる。


新患の場合はGoogleでの検索にて病院を知るため、Google対策が重要となる。Googleは年に数回、検索順位を算定するアルゴリズムを変更している。これは、検索者にとってより良い検索体験を提供するためである。このアルゴリズムも時代によって大きく変化している。


弊社では数年前からSEOの専門家を顧問に迎え、定期的に情報のアップデートを行っている。GoogleにおけるSEO対策は情報収集だけでも専門家の力を借りないと間に合わないほど変化が速い。従来は自社内での分析をメインにしていたが、より質の高い情報を会員様へという想いで顧問を迎えることにした。


顧問からの情報によると今Googleが重要視しているポイントは6つあるという。その中で最も重要になるのが「関連性」ということであった。関連性とは、検索者が使用する検索キーワードとHP内部のコンテンツとの関連性となる。


Googleからすると検索キーワード(問い)に対して最も関連性の高いサイト(答え)を上位表示しやすいということである。こう見ると一見、当たり前ではあるが、対策が出来ている病院は非常に少ない。それは、病院がコンテンツを用意する際に、自院が伝えたいことを書いており、検索者が知りたいことを推測せずにコンテンツを用意することが多いからである。


これに対応するためには、

(1)検索者が知りたいことを知ること
(2)コンテンツは知りたいことだけが書かれた内容にすること
(3)それ以外のページへのリンクは極力減らすこと


等を行うことが望ましい。

また、自院が上位表示させたいキーワードでの検索結果で上位表示しているサイトをしっかりと調査することも必要となる。


WEBサイトを改善する際は、自院の中のことではなく、飼主様(検索者)と他サイト(競合)の2つをしっかりと意識しなければ、どんなに良いコンテンツを作ったつもりでも、そえが自己満足にしかならないことになる。


Googleの検索結果に表示されて初めて良いコンテンツと言える。
是非、自院のWEBサイトを調査していただきたい。


2020年11月6日金曜日

個人か仕組みか

 北野です。


新入社員が入り半年経つ10月頃になると、新人達の成長に差が出始めてくる。


期待通り、期待以上の場合はよいが、上手くいかないスタッフを見るのは辛いことでもある。


成長しているかどうかについては、できていることが増えているなどの長所を見ることが望ましいが、何回教えてもできないなどの短所に目がいきがちになってしまう。


短所に目がいくのは人の特性ではあるが、長所を見る意識は改めて持っておきたい。



今回はそういった中で、何回教えてもできないスタッフに対してどう改善させるかを考えてみたい。


原則として、失敗することやできないことは問題ない。同じ失敗を繰り返す、できない状態が続くことに問題があると考える。



繰り返すということは、その仕事への準備や意識に欠けているということである。本人の能力やキャパシティの問題もあるので、まずはキャパシティを下げることから考えてみる。


一方で、その失敗をスタッフ全体や新人全体の何割が発生させているかによって対応は変わることも知っておきたい。


感覚的には40-50%を超えるなら、仕組みの問題。それ以下なら個人の問題であると感じる。


目的をどこに置くかにもよるが、新人の場合は特に本人を成長させることよりも、任せた業務を遅滞なく確実に行えるほうが優先順位は高い。


出来ることが増えれば自信にもなり、成功体験によって成長する。なので、成長は結果論と捉える方が両者にとって良い結果にはなりやすいと感じる。


しかし、40-50%程度の新人が上手くいかない業務があれば、それは個人の能力ではなく、やり方や仕組みに問題があると考える方がよい。


長年の中で複雑化していたり、感覚的なものが必要になっていることもある。実際にやり方そのものを検討したことにより、大幅にミスが減ったということも珍しくない。


教育を考えるときに、多くの場合は個人の能力や姿勢のみに焦点が当たりやすいが、その仕組みに対して焦点が当たることはほとんどない。


思い当たる場合は是非、仕組みについて振り返っていただきたい。

2020年10月30日金曜日

2021年以降の採用に向けて

 北野です。

有効求人倍率が1.03となり、1.00を下回る都道府県も14に増加した。


生活関連サービス業、娯楽業は32.9%減少

宿泊業・飲食サービス業は32.2%減少

卸売業・小売業は28.3%減少

製造業は26.7%減少

となっている。


世間ではこのようになっている一方、動物病院業界は相変わらずの採用難が続いている。


今年は新型コロナの影響で春休み夏休みの6年生の実習見学も減少し、新卒採用も苦戦が広がっている。


新卒採用を行えた現場での感覚だと

15年生までに実習見学へ行った病院

2)人材紹介から紹介された病院

という、今年は2つの傾向にあったように感じる。


他業界では人材紹介を使うケースは一般的ではあるし、動物病院業務においても徐々に浸透し始めていると感じる。


人材紹介を上手に使うことはこれからは必須になるとは考えるが、自院でできることを考えてみたい。


大きく考えると

1)中期計画

2)緩やかな母集団形成

3)コミュニケーションツール整備

という3つになると考えている。


1)中期計画


今年を振り返ると5年生段階までの間に実習見学に行った病院から選ぶことが多く見られた。1番古いと2年生という病院様もあった。


多くの病院は5年生以降の実習しか積極的ではないが、シンプルに考えるとまずは中学年時からの実習受入を積極的に行うなど、単年度での計画から中期的な計画に切り替える必要がある。



2)緩やかな母集団形成


次に実習受入を行った学生や中途応募者などと、緩やかに繋がれるようにしておきたい。見込み客リストのようなイメージである。


応募者の情報管理を単発で終わらせていることが多く、応募者のリスト化や名簿化などは必要になるだろう。



3)コミュニケーションツール整備


次に母集団と緩やかに繋がれるようにコミュニケーションツールを整備しておきたい。


ザイオンス効果という心理学上の理論にあるように繰り返しの接点を作れると印象も高められる。重要なのは、応募者が就職先を考えた際の1番手に思い出されるかである。


学生側に立ってみても、初めましての病院よりも何回か接点を持った病院のほうが就職先として安心感を感じるのは間違いない。


理想的には個別対応ではあるが、現場での管理を考えると全体対応でも問題ない。求人用のLINE公式アカウントの開設など押し付けではない、緩やかなものが適しているだろう。



このように採用の在り方も新しい様式に変化させる時代になっていると感じる。


来年以降に向けて今から準備を始めていただきたい。

2020年10月26日月曜日

診療内キャパシティの最大化

北野です。

コロナ以降、ソーシャルディスタンス、買い控えなどの様々な制限により、様々な業界で経済活動・消費活動に制限がかかるようになっている。


7割経済という言葉があるように、コロナ以前の7割のボリュームになっても経営を維持できるように従来のビジネスモデルを変化させる必要性も言われている。子の場合、従来の売上に戻すためには1.5倍の成果が求められる。この1.5倍を実現するために効率化・生産性向上を目指そうという考え方でもある。さらにこの状態を一過性のもので終わらせず、無理なく永続性を持たせることも考えないといけない。


動物病院業界では、飲食店などの他業種に比べるとビジネスモデル変革の必要性は急務ではないが、コロナ以前からの課題である働き方改革、慢性的な人手不足、採用難などを考慮すると、労働環境整備や経営体質強化を目的として、ビジネスモデルを変化させることは必要であると考えている。Withコロナ期に時流に則してビジネスモデルを変化させることができれば、Afterコロナ期により強い経営体に変化している。


動物病院において、コロナ以降で最も導入が進んだのは予約制の導入である。実際に弊社の会員様でも感覚的に3~4割程度が予約制を新たに導入した。しかし、予約制の導入など診療方式を変更する場合には、従来のキャパシティを考慮した制度の導入が必要となることは忘れてはならない。


仮に1日に100件の来院があった動物病院が、30分で2枠の時間帯予約制を導入する場合には、25時間分の診療枠を設ける必要がある。獣医師3人×8時間とするか、獣医師5人×5時間とするかなどは、各病院の獣医師数・診療時間によって決まってくる。新規来院や急患用の枠も準備しておくことを考慮すると、さらに余裕を見た設計が必要となる。


自院で予約枠というような何らかの制限を設ける場合、その制限内での診療内キャパシティを最大化する取組を重点的に行わないと、単に自ら売上低下・チャンスロスを招く結果になってしまう。今のキャパシティには対応できているとしても、キャパシティを広げられなければ成長が無くなってしまう。


生産性向上というと、今までは労働時間の削減が目的とされることが多かったが、Withコロナ期においては、診療内キャパシティの最大化を目的とすべきである。


診療内キャパシティの最大化にはいくつかの考え方があるが、基本的なものを紹介したい。売上方程式というマーケティングでの取組を考える際の基本式を用いたものである。


売上 = ①患者数 × ②来院回数 × ③診療単価


①×②によって、対応できる診療受付数が算出できる。仮に自院の診療キャパシティが1000件だとすると、①患者数250件×②来院回数4回となったり、①患者数500件×②来院回数2回となったりする。これらは1日単位、年間単位などで変わってくるので、ここでは便宜上の数値とする。もし、この数値が現在の実績よりも下回っている場合には、③診療単価を向上させることができれば、キャパシティの低下分を補うことができる。


仮に診療数は何とか保てたとしても診療クオリティが下がるなどで診療単価が下落すれば、売上低下となってしまう。ここで考えていく必要があるのが、3つの数字を上昇させるための取組である。


【①患者数】

・1診療あたりの予約時間の短縮化

・職種ごとのタスクシフティングによる獣医師の時間捻出

・デジタル活用による事前事後情報の取得

など


【②来院回数】

・診療ごとの最適な来院間隔の設定

・オンライン診療などの再診方法の多様化

・固定化のための販促手法の整備

など

【③診療単価】

・タスクシフティングによる獣医師以外による売上作り

・診療外項目の売上強化(フードなど)

・効率的な検査体制の構築

など


こういった取組である。

2021年に向けて診療内キャパシティの最大化に取組んでいただきたい。


2020年10月16日金曜日

コロナ禍でのコミュニケーション

 北野です。

今回は院内でのコミュニケーションについて考えてみたい。


コロナによってソーシャルディスタンスや3密回避が求められるようになった。これは、飼い主様などの対外的な部分だけでなく、対スタッフやスタッフ間においても必要となっている。


昼食も距離感を空けたり、個々が別室で食べたりも必要になるし、新人歓迎会や忘年会などの集合型行事も行いにくい。


常時マスク着用のため、相手の表情も見えにくいので、何を考えているのか、喜怒哀楽も見えにくいし、本心も見えにくい。


何より、飲ミュニケーションのような、じっくり相手と向き合う機会が大きく減っている。



そのため、ソーシャルディスタンスのような物理的な距離感だけでなく、相手との関係性のような心の距離感というようなものが気になるようになってきている。


これは、院長から見ての対スタッフだけでなく、スタッフからの対院長やスタッフ間という場面でも発生している。一体感を作りにくい状態とも言えるだろうか。



これを少しでも解消するヒントとして、


コミュニケーション

 頻度 × 深度 × 速度 × 精度


という、コミュニケーションの方程式を紹介したい。


・頻度

→ どれくらい頻繁にコミュニケーションできるか?


深度

→ どれくらい深く相手を知ってコミュニケーションできるか?


速度

→ どれくらい速くタイムリーにコミュニケーションできるか?


精度

→ どれくらい的確に精度高くコミュニケーションできるか?


というものである。


コロナによって、深度と精度に関わる部分への影響が大きい。相手との距離感を何となく詰めにくくなっているからである。


また、ミーティングなどをしにくくなったなども考慮すると、頻度や速度への影響もあるだろう。



これらをどう解消していくかが求められる。


解決策としてはいくつかあるが、まず前提として皆が同じ方向を向ける機会を設けたい。全員を同じ土俵に乗せるためである。


会員様の中には、病院方針発表会や総会などと、通常のミーティングよりもしっかりした形式で、自らが所属する組織が何を目指しており、何を求められているかなどをスタッフに伝える場を設けている。


そして、その中で指標となる数値を伝えたり、これからの行動計画などを伝えたりしている。


このようにコミュニケーションの土台を作り、共通の話題を作り、それを基にコミュニケーションを行っていく。


今までは個対個によるマネジメントも多かったが、今はそれが行いにくい以上、個対全体というイメージを強く持つ必要がある。


そのためには、病院全体で情報共有やナレッジシェアができるように、ビジネスチャットなどの時代に合わせたコミュニケーション手段も準備することも必要となる。


みんな何となく不安。

これは院長もスタッフも飼い主様も皆が同じ。


そんなタイミングだからこそ、今まで以上に強い組織になれるタイミングでもあると感じる。


ぜひ、コミュニケーションの在り方についても考えていただきたい。

2020年10月9日金曜日

新しい診療様式

北野です。

ハンドメイド化粧品・バス用品を販売するLUSHが試験的な取り組みを始めたと話題になっている。店舗入り口には、ピンクとグリーンのリストバンドが置いてあり、いずれかを選ぶことができる。

これは、グリーンは「一人でゆっくりみたい」、ピンクは「相談したい」というように、「どちらの接客を望むか?」という意思表示を行えるものである。

新しい生活様式に則した、接客の有り方を見直すための試験的な取り組みとのことである。人と人との接触に制限が出る中で、顧客の希望する店側との関わり方が変化している。従来のように長く丁寧にという接客を求める方もいれば、そうでない方もいる。むしろ、極力接触を減らしたいという方のほうが多いかもしれない。

 

人医療は3分診療と揶揄されていたように、外来においては医療従事者と患者との接触がもともと短い傾向にあった。しかし、動物病院においては、患者満足度のためにという点で、しっかり丁寧に長く、というスタイルが善であるという風潮がある。

 

3密対策、待ち時間対策、予約制の導入などによって診療のキャパが制限されることになった。従来から言われている働き方改革は進みそうであるが、経営面を考慮すると、限られたキャパの中で診療を最大化することが必要になる。

 

売上を因数分解すると、売上 = 患者数 × 来院回数 × 単価となるが、空間的・時間的キャパの制限がかかる以上、1日あたり患者数の天井は決まってくる。新規も獲得しつつ、既存患者の診療もとなると、患者数×来院回数で示される「数」という点をどう効率化・最大化するかを真剣に検討しないとならない。

 

このように考えると、1日あたりの患者数を最大化するためには、1診療あたりの時間をどれだけ満足度を下げずに短縮できるかが課題となる。ある会員様では新患・再診問わずに、今回の治療に関してどこまでの範囲・内容を求めるかを問診段階で聞いているのだが、その結果、診療時間の短縮だけでなく、診療単価も増加することとなった。

 

これは、飼主様の要望を予め知ることが出来たことで、臆せずに検査や積極的な治療の提案が出来るようになったことが要因であると考えられる。さらに定着率も高くなっており、診療における満足度の向上も見て取れる。

 

こういった事例を踏まえると、顧客の意図である、「今日は“どういうつもり”で来たか」ということをできる限り正確に把握することが効果的であることが分かる。

 

真面目な病院様ほど、1診療に時間をかけることが多い。しかし、今の消費者のマインドは決してそれを善と捉える方ばかりではない。むしろ逆効果になることもあり得る。

新しい診療様式として、ぜひ始めていただきたい。

2020年10月4日日曜日

スコアキーピングメソッド

北野です。


10月に入り、秋健診などのキャンペーンが始まっている。


2回の健康診断も定着しつつあり、ルーチンとして受診される方も増えてきた。より受診率を高めるために、こういったキャンペーンを行う際に、飼い主様とスタッフに動いて貰う取組を紹介したい。


スコアキーピングメソッドという手法がある。これは、主要な要素を点数化してゲーム感覚で楽しんでもらう手法である。


そもそもキャンペーンで行う健康診断などは、

症状が出ているなどの解決すべき課題があって受診するものではない。そのため「行かなくてはならない」といった、行動を促進するマインドが働きにくいものとなる。


意識レベルが高い方は「行こう」というポジティブなマインドが働いての受診となるが、通常は行くこと自体が手間というネガティブなマインドであることが多い。


そのため、このネガティブなマインドをポジティブな状態に変化させる必要がある。このポジティブな状態に持っていくためには、楽しむということがポイントである。これにはゲーム感覚を持たせることが最も手っ取り早い。


分かりやすい例としては、小学生などが夏休みに参加するラジオ体操などがある。朝早く起きて参加するモチベーションを持たせるために、運営者側はスタンプカードなどで行動が貯まる状態を作る。この貯まるということが楽しみとなり行動を継続させる。


健康診断などでも同様で、症状や年齢、過去の既往歴、過去の健診の受診回数などいくつかの要素を組み合わせて点数化できる仕組みを作る。点数化されることで飼い主様の中では、健診がネガティブなものからポジティブなものへと変化させるきっかけを作っていく。


また、スタッフにも同じことが言える。そもそも売り込みが苦手なスタッフさん達には、健診のおすすめ自体に抵抗がある子も多い。そのため、健診への声かけ回数などを点数化し、競わせるもしくは全員での合算数の推移などを見せて、ゲーム感覚に置き換えていく。


このように、ネガティブなマインドが働きやすいものを推進していくためには、結果を求める前にまずはポジティブなマインドに変化させるきっかけを作ることが必要となる。


点数化など、何らかのスコア化にすることでゲーム感覚を持ってもらうとポジティブなマインドになりやすい。


ぜひ主要な要素をスコア化できるよう、考えて頂きたい。


2020年9月25日金曜日

リテンションマーケティング

北野です。

リピートにおける考え方に、
リテンションポイントを把握するというものがある。
リテンションとは、顧客の維持・保持のことを言う。

つまり、飼主様との接点の中で、離脱されやすいタイミングを把握し、
そのタイミングでの離脱を防ぐための取組を行うことが重要となる。

目安にして欲しいのが、
3回安定10回固定の法則というものである。

3回来院すれば安定的に来院されやすく、
10回来院すれば固定化されるという法則である。

これを活用しているのが、
Netflixであると言われている。

Netflixは動画コンテンツを配信するサービサーである。
毎月の定額費用が収入源となる。
そのため脱会数を削減することが重要となる。

こういった考え方から登録会員ごとに、
・動画視聴総本数
・1シリーズの総視聴数
・1話の途中で離脱していないか

などを計測し、経営改善に取り組んでいるという。

この中で数値指標としていると言われているのが、
1シリーズ(10~12話程度)の中で3話以上見ている会員の数だという。

Netflixでは、3話以上見られると1シリーズの最後まで
視聴する確率が高くなることが統計的に証明されていると言われている。

そのため、自社制作のドラマなどでは、
ファーストシーズンの場合は特に、
開始2話もしくは3話目にシーズン全体での山場を持ってきているという。

このように、離脱確率を減らすことまで考えて、
ドラマの制作を行っていると言われている。

こういったことからも、
3回を目指すことの重要性を感じて頂けるだろう。

動物病院業界は、地域にもよるが、
プチ仔犬バブルになっている病院も出てきている。

新規獲得コストは既存維持コストの5倍かかると言われている。
新規獲得も重要であるが、既存維持だと様々な労力は1/5で済む。

ぜひ、リピートについてもしっかりと考えていただきたい。

2020年9月18日金曜日

ストリートメディカルという新しい考え方

 北野です。


人の医療における新しい取組の1つに、ストリートメディカルという考え方がある。


診療・診断・治療というアプローチだけでなく、患者個人の行動にもっとアプローチするという考え方である。


肥満によって引き起こされる病気は多々ある。肥満になってから改善するのではなく、肥満にならないような生活習慣を喚起するというように、病気にならないようなアプローチにも着目している。


Pokemon GOやドラゴンクエストウォークのように、ゲーム感覚を交えるような手法もある。


新型コロナによるwithコロナ以降は人々の行動が制限され、健康に対する意識も高まっている。予防という感覚もすっかりと定着し、未病という概念も浸透していくように見受けられる。


動物病院においては、これまではフィラリアなどの予防を除き、基本的には病気になってからの対応が多くを占めている。


コロナ以降で子犬子猫を飼い始める方も増え、経営的にまだ影響が感じられない中では、業界的に明るい兆しも見受けられるようになってきた。


一方で不景気になると、病院の二極化は進み選ばれる病院とそうでない病院の差も開いてくることも予想される。


強者は強者の戦略をとり、弱者は弱者の戦略を取る必要が出てくる。強者の戦略はいわゆる包み込みとなり、2番手以下がやっていることを全て取り込んで包囲するというものである。2番手以下はゲリラ的に局地戦を行っていくという方法になる。


今回のストリートメディカルという考え方は、人医療業界でも始まったばかりであり、動物病院業界では皆無であると思われる。


未病をコンセプトにした病院は東洋医学を中心に存在はするが、残念ながら飼い主様の行動を変えるまでにはなかなか至っていない。

(※ストリートメディカル=未病ではない)


動物病院業界における、新しいコンセプトの1つにストリートメディカルという考え方を取り入れていきたい。

2020年9月12日土曜日

病院の仕組みを作る


北野です。


世の中の経営者の悩みのトップは「人」に関する悩みです。


なぜ人に関する悩みが多いかというと、1人では病院は回らないからです。開業初期ですら、複数人でスタートします。誰かと仕事をする以上は人に関する悩みは続きます。


人に関するテーマには、採用、教育、評価、組織作り、関係性作りなど様々あります。


これらを最初は院長が1人でこなします。スタッフ数が増えてくると、徐々に権限委譲や役割分担をします。そうして、組織は成長していきます。


この権限委譲と役割分担を行う上で重要なのが、病院を回すための仕組みです。


院長が全てを決定していた思考プロセスやルールを他人が理解できるように明文化して、他人が実行できるようにします。


採用であれば、

・どこに求人を出すか

・応募があればどう対応するか

・見学や実習の時はどう対応するか

・実習後にどうアプローチするか

など


教育であれば、

・いつまでに何を教えるか

・進捗確認はどうするか

・フォローはどうするか

など


院長がやっていたことを細分化していきます。

これらは出来上がるとチェックリストやマニュアル的な文章になります。


こういったものができてくると、院長が携わらなくても業務が進み始めます。これが仕組み化です。


さらに、仕組みが出来上がると、それを使って自発的に動くメンバーが出てきます。そうして組織化ができていきます。


組織化ができることで、より多くのことを病院全体として実行できるようになっていきます。


多くの病院は仕組みを作る前にリーダーなどの役職者を育てようとします。もちろんリーダーとともに仕組みを作れることもありますが、リーダーには相応の力量と耐性が必要です。


ですので、仕組み作りが先決です。

組織作りが上手くいかないな、という場合には手順を考えてみてください。

2020年9月4日金曜日

ワクワク感をどう作るか?


北野です。


新型コロナウイルスの影響で、セミナー・学会が相次いでオンラインに移行され、外出する機会が無くなっている。


元々、動物病院院長は職住が近接しており、学会など何らかのイベントがないと職場を離れないことも多い。そういった背景から同業他社などから刺激を受けることが少なくなっている。


モチベーションの源泉を外部に求めにくい現在では、それを自院内で見つける必要がある。


会員様で行おうとしている取組をご紹介すると、

1)設備投資

2)広告強化

3)ブランディング強化

などがある。


各項目簡単に説明すると、

1)設備投資

金融機関からの低利借入や補助金・助成金により、医療機器や院内効率化設備投資などへの投資を行う。装備を整えるイメージ。


2)広告強化

一般的に不安感が強い時期は同業他社は広告出稿を控える。そのため、逆に打って出る。

攻めにかかるイメージ。


3)ブランディング強化

専門外来や独自性のある外来を新設するなど、病院の特徴や地域での位置づけを今一度見直して、自院の在り方を見直す。

攻める場所を決めるイメージ。


これは3つは実は全て繋がっており、上手に連動させることもできる。コロナ以前から実施している病院では過去最高売上を更新し続けているところもあり、これからの実施でも十分に効果は出てくるだろう。


他社との比較ではなく、あるべき姿との比較になるため、自身との向き合う時間にもなる。


ぜひ考えていただきたい。

2020年8月28日金曜日

人が成長するタイミングとは?

 北野です。


会員様でスタッフさんの半期評価を行っている。面談も兼ねており、ヒアリングシートを用意することも多い。


事前に配布、記載してもらい面談時に使用するシートである。質問項目でお勧めしているのが、「病院や院長からどういう役割を期待されていると考えていますか?」というものである。


これは、病院・院長側の期待値と、スタッフ自身が考えている自分の存在や立ち位置に、どの程度のズレが生じているかを知るための項目である。


人が成長するタイミングは色々とあるが、

1)組織の中での自分という認識になる

2)求められている役割について考える

3)求められている役割を知る

4)求められている役割へ努力する


というように、個人という視点から、組織の中の自分というように客観的な視点に変化する。そして組織から求められる役割を担う努力をするという流れである。


頑張っているがなかなか成長しないスタッフというのは、求められている役割とは異なる役割への努力をしていることが多い。


若手に求める役割、中堅に求める役割、幹部に求める役割、これらは全て異なるし、能力を遙かに飛び越えた役割を担おうとしても無理がある。


よく人が育たないという相談をお受けするが、そもそもそのスタッフに何を期待するか自体が病院側で明確になっていないことも多い。


スタッフ自身に自分で考えろというのはかなりの無理難題である。トップを含めた上司の役割というのは、その役割を設定し、上記のプロセスを本人が腹落ちして気付くように仕向けていくことである。


人を変えることはできないが、変わるきっかけを作ることはできる。その良いきっかけとなるのが、評価などの面談である。


強い組織作りのために是非取り組んでいただきたい。

2020年8月21日金曜日

効率がよいものは何か?取捨選択の時代へ

北野です。


経営相談をお受けすることが増えている。
ここ最近の内容で最も多いのが、今後の方針である。


経営の原則は「効率がよいもの(ついているもの)に経営資源を集中させる」ということである。

弊社のクライアント様では、売上は過去最高売上を継続しているにも関わらず、
様々な分析の結果から、そのクライアント様が行っている
サービス・分院などを廃止・閉店する決定を行ったところもある。


なぜ今かというと、好調な状況だからこそ決定がしやすいからである。
もし、何らかの社会環境によって業績が低下してきたときには、
撤退という選択を行うことは難しくなる。

好調だからこそ、効率がよいものにより集中するための方針をとった。

このように、先行きが不安な中では、
・何を始めるか
・何をやめるか
・何をしこむか

これら取捨選択を真剣に考える必要がある。


現状の動物病院業界への影響は軽微であるが、
先日の犬への感染が報道されたように、
いつどう状況が変わるか分からない。

常にモニタリングしておくべきなのは「大衆心理」となる。
大衆心理は地域によって大きく異なる。


東京では連日数百人程度の新規感染者数の発表があり、
近隣に陽性者が出てもそう驚くことはない時期になっていると感じる。

一方で地方部になると、先日の青森へ帰省した方の自宅に張り紙がされたように、
非常に敏感な時期となっている。


それらを考慮しつつ、病院の持つ経営資源をどこにどう割り振るかを考えておく。
今まで続けていたものをどう残すか、どう無くすか、どう効率よくするか。


取捨選択によって、より強い経営体を目指していただきたい。

    

2020年8月14日金曜日

オンラインと期待値把握

北野です。


動物病院でもオンライン診療の検討を始めるところが増えている。


動物病院におけるオンライン診療は、診療対象となる動物自体が症状などを直接話せないため、人医療のとは勝手が異なる。


そのため、動物病院におけるオンライン診療については弊社も知見を重ねて色々とご提供していきたい。


今回はオンラインで行うサービスにおいての期待値把握について考えたい。


先日、LINEヘルスケア社が行っているLINE健康相談が炎上するということがあった。


これはLINEのビデオ通話機能を用いて、患者が医師に直接相談をできるというサービスなのだが、担当した医師が患者に暴言を吐いたとのことである。


それがTwitterにアップされ拡散され炎上騒ぎになった。


暴言内容はさておき、今回のトラブルに至った問題点を私見をもとにまとめると、


1)利用者側の利用目的

2)サービス提供側の提供内容

3)担当医師のコミュニケーションスキル


になると考える。


そもそもLINE健康相談とは、診察診断を目的としているのではなく、あくまでも悩みに答える健康相談となる。


しかし、利用者側が読む規約などは分かりづらいなどの問題はあったようである。


つまり、サービス提供側はヘルスケア領域でのサービス提供としているのが、利用者側はメディカル領域でのサービス提供と受け取っていたことで、相互に齟齬をきたしていたと考えられる。


また、オンラインという顔は見えるが対面コミュニケーションではない中では、相手の表情などの少ない情報からから様々な判断をする必要が出てくるため、高いコミュニケーションスキルが求められるのは必然だろう。


今回の事例を材料とするならば、

1)提供サービス内容の明確化

2)対応時のコミュニケーション不足解消


が必要となると考える。


つまり、オンラインで行う内容の範囲はどこまでなのか、どこまではできて、どこからはできないのかを予め明確にしておく。


さらに、対応するスタッフのスキルを向上させるか、そもそもオンラインで受ける相手を信頼関係がもともとできている相手に絞るかなどが必要になると考える。


コロナの影響によってありとあらゆるものがオンライン化されていっている。上手に運用できれば発展となるが、期待外れに終われば衰退となる。


今回のような先行事例をもとにしっかりと足元を固めていただきたい。