北野です。
動物病院でもオンライン診療の検討を始めるところが増えている。
動物病院におけるオンライン診療は、診療対象となる動物自体が症状などを直接話せないため、人医療のとは勝手が異なる。
そのため、動物病院におけるオンライン診療については弊社も知見を重ねて色々とご提供していきたい。
今回はオンラインで行うサービスにおいての期待値把握について考えたい。
先日、LINEヘルスケア社が行っているLINE健康相談が炎上するということがあった。
これはLINEのビデオ通話機能を用いて、患者が医師に直接相談をできるというサービスなのだが、担当した医師が患者に暴言を吐いたとのことである。
それがTwitterにアップされ拡散され炎上騒ぎになった。
暴言内容はさておき、今回のトラブルに至った問題点を私見をもとにまとめると、
(1)利用者側の利用目的
(2)サービス提供側の提供内容
(3)担当医師のコミュニケーションスキル
になると考える。
そもそもLINE健康相談とは、診察診断を目的としているのではなく、あくまでも悩みに答える健康相談となる。
しかし、利用者側が読む規約などは分かりづらいなどの問題はあったようである。
つまり、サービス提供側はヘルスケア領域でのサービス提供としているのが、利用者側はメディカル領域でのサービス提供と受け取っていたことで、相互に齟齬をきたしていたと考えられる。
また、オンラインという顔は見えるが対面コミュニケーションではない中では、相手の表情などの少ない情報からから様々な判断をする必要が出てくるため、高いコミュニケーションスキルが求められるのは必然だろう。
今回の事例を材料とするならば、
(1)提供サービス内容の明確化
(2)対応時のコミュニケーション不足解消
が必要となると考える。
つまり、オンラインで行う内容の範囲はどこまでなのか、どこまではできて、どこからはできないのかを予め明確にしておく。
さらに、対応するスタッフのスキルを向上させるか、そもそもオンラインで受ける相手を信頼関係がもともとできている相手に絞るかなどが必要になると考える。
コロナの影響によってありとあらゆるものがオンライン化されていっている。上手に運用できれば発展となるが、期待外れに終われば衰退となる。
今回のような先行事例をもとにしっかりと足元を固めていただきたい。