2021年9月26日日曜日

顧客体験の向上

北野です。

最近の話題のテーマにDXがある。


DXはデジタルトランスフォーメーションのことで、デジタルを用いた施策を差すことが多い。


DXは単にアナログなものを

デジタルに置き換えるものではなく、

デジタルを手段として

サービス全体の体験向上を目指すものとなる。


そして、それは部分実現ではなく、

全体実現となることにより、

シームレスな流れとなり

顧客体験の更なる向上となっていく。


これらを全体実現にしていくには、

来院検討時、来院時、診察時、帰宅後まで、

一連のフローに分解した後、

①内部(スタッフなどの病院側)

②外部(飼い主様などの顧客側)

2つの部分から接点を洗い出して、

顧客体験の向上を実現する手法を考えていく必要がある。


病院側が使用する顧客管理システムと、

飼い主様が使用する予約システムは

別運用ではなく連携しているべきであるし、

飼い主様向けの情報発信の主軸となるLINE

予約システムとは連動していることが望ましい。


重要なのは、

アナログをデジタルに置き換えることではなく、

デジタルに換えることでより少ない労力で

サービス提供ができるようにすることである。


電話予約を予約システムに換えることで、

顧客体験は向上するが、

顧客管理システムと連携していなければ、

スタッフは2つのシステムを運用する必要があり、

現場負担が増して対面対応が低下する可能性もある。


今後、様々なサービスが出てきて、

どれを選ぶかを悩むことが出てくるであろうが、

部分実現ではなく、全体実現の視点をもち、

導入運用を進めていただきたい。






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2021年9月17日金曜日

マーケティングピラミッド

 北野です。

セミナーなどでお伝えしているが、

マーケティングの取組を整理する

マーケティングピラミッドがある。


潜在顧客から信者顧客まで、

5段階6種類に分けたものである。


新患獲得のためには、

2段の潜在顧客と見込顧客の

2つにアプローチすることが必要になる。


見込顧客は、

今すぐ見込顧客とそのうち見込顧客とに分かれ、

それぞれに対するアプローチが変わってくる。


一口にウェブを強化すると言っても、

今すぐ見込顧客とそのうち見込顧客とでは、

取組や目標値も変わるので、

区分けすることが重要である。


また、動物病院のように

専門的知識を取り扱う業種では、

自分たちができることや、

伝えたいことに重きが置かれがちになる。


誰に向けた情報発信なのか?

何を目的とした情報発信なのか?


自院が伝えたいことを発信するのではなく、

顧客が知りたいことを発信することを

念頭においていただきたい。


ニーズに沿うコンテンツは、

検索結果にも上位表示されやすくなるし、

良いコンテンツが揃うページは

サイトパワーも向上しやすい。


つまり顧客のニーズに即した発信は、

中長期的にメリットが大きいということになる。


少し落ち着き始めたこの時期に、

情報発信のあり方を見直していただきたい。

2021年9月10日金曜日

2022年に向けて

北野です。

9月に入り来年を見据えた活動を行う時期になりました。
本ブログでも何度か記載しているが、
来年は重要な1年となる。

様々な変化に対応することが必要となるため、
病院の大方針といったグランドデザイン的なものから、
採用、キャンペーンといった枝葉的なものまで、
規模の大小問わずに今までのやり方を見直す時期が来る。

こういった話をすると、
大枠が決まらないと行動ができないという意見も聞かれるようになるが、
時間をかけるべきことと、クイックにやることを切り分けていく必要がある。

変化に対応するためには、スピード感が大切だし、
実施後の改善を含めた検証と修正も必要になる。

簡単に言うと、
「走りながら考える。そして随時軌道修正して走り続ける」
というようになるだろうか。

最近の経営相談では、
「人の雇用・定着に関する相談」が非常に多い。

これらの多くが旧来型の考え・価値観に基づくマネジメントによるもので、
失敗や手詰まりを感じることが多くなっている。

働く人の嗜好や価値観が変われば、
マネジメントスタイルも変化させる必要があるし、
それを否定するのであれば、
それを受け入れる人材を獲得していく必要がある。

今までと同じ採用方法・教育方法をとっていれば、
そこに不具合が発生してしまうのは変化についていけていない
ということになってしまう。

もちろん、一朝一夕に変化させることは難しいので、
時代の価値観に合わせた変更を行いつつ、
現場に合うように随時軌道修正しながらチューニングしていく。

人の雇用・定着だけでなく、
経営体制やマーケティング手法についても
同様に変化させる必要がある。

一挙に全てを行うことは難しい。
だからこそ1年をかけて準備をしていく必要がある。

来年になればやろう、だと
効果が出るのが来年下半期からとなってしまう。

だからこそ、今から始めることが重要となる。
前倒しでイメージをしていただきたい。

2021年9月3日金曜日

採用力強化のための共働実習

 北野です。

採用活動で成功している会員様の共通点に、実習の満足度向上への取組がある。


実習には5段階あると考えており、

概要を記載すると以下のようになる。


1段階目

→ 受入体制が未整備で、その場しのぎの対応。

実習生をただ働きのバイト的に扱い、基本的に無関心。


2段階目

→ 何となく対応担当が決まってる程度。

お客様として受入れているが、その場その場で対応を考えている。計画的ではない。


3段階目

→ 実習生と向き合い、丁寧に対応。

病院全体で歓迎ムードもあるが、積極関与は院長などの一部のみ。


4段階目

→ 実習生個々の希望に即した実習を提供。

実習前のニーズ把握から実習中のフォローまで担当者を中心に積極関与。


5段階目

→ 4段階目にプラスして、病院全体で積極関与。

病院の一員として扱っている。


感覚的になるが成功している病院は最低でも3段階目以降となり、4段階目以降に取り組んでいる病院も多い。



従来の実習は見学や体験に重きを置くものであったが、今大切なのは、そこで働くことの疑似体験であると考えている。


自分がこの病院に勤めると、

・どういう働き方になるのか?

・先輩はどう接してくれるのか?

・どう成長していけるのか?


を見られることになる。


そのため、病院としては実習という限られた期間内に自院の魅力を伝えるのは基本であるが、実習生が病院の一員であるように感じさせる仕掛けが必要になる。共に働らく実習と言える。


まずは自院の実習段階を把握し、次のステップに進む取組をしていただきたい。