2021年5月28日金曜日

広告と接触頻度

北野です。

経営相談を行う中で、広告宣伝についてアドバイスをさせていただくことが多い。


多くが、「どのように行うか?」という手法論のご相談が多いが、実は「何を行うか?」という媒体選定の方が重要となる。この視点を忘れてしまうと本得られるはずの顧客獲得ができないこととなる。


広告宣伝では短期的な視点と中長期的な視点の2つが必要となる。前者は費用対効果を見るべきだし、後者は接触頻度を見るべきである。


全社の代表的な手法としてはリスティング広告などのWEB広告がある。厳密には新規来院とWEB広告の連携による計測が難しいため費用対効果は算出しにくいが、1人当たりHP訪問者あたりの広告費を出すことができる。現状、会員様で運用している中では1クリックあたり50円~100円の間で推移している。


つまり、缶コーヒー1本分以下で1人の閲覧者を獲得できている計算となる。もちろん単に掲載し放しではなく定期的に運用改善のための細かな調整は必要となるが、掲載効果が読みにくい、駅看板・野立て看板・タウンページ広告・電柱看板に比べるとコストパフォーマンス高く広告宣伝が可能となっている。


WEB広告をまだ実施していない病院様はぜひ掲載開始をお勧めしたい。


一方で、掲載効果が読みにくい駅看板・野立て看板・タウンページ広告・電柱看板などが不要かというとそういうわけではない。飼主様が日常生活において日常的に接触し目にする利点を考慮すると、まだまだ有効的であるといえる。


ただし、長年同内容・同エリアで掲載を続けている場合には、掲載開始時と人の流れが変わっている場合もあるので、更新時期のたびに確認をしておくことをおススメする。特に野点看板の場合には、他の看板に埋もれてしまい視認性が低くなっていたこともあるし、樹木などに遮られて見難いといったことも過去にはあった。


これらの広告は広告費も高いケースが多いので、更新時期にはしっかりと検証することが必要となる。WEB広告を新たに始める資金的余裕がない場合は、これらの広告を打ち切って浮いた費用で運用することも可能である。


短期的視点の媒体と中長期的視点の媒体を上手に使い分けていただきたい。


2021年5月21日金曜日

新型コロナ対策と地域配慮

 北野です。

東京や大阪などで緊急事態宣言が発令中であるが、会員動物病院様のほとんどが、繁忙期を例年以上の忙しさで過ごしている。


感染対策のために車内待機をお願いしているところもあるし、外で待っている飼い主様も多い。


先日、ある会員様の口コミで、病院外まで人が溢れていることへの批判的な口コミが掲載された。


書込を見るに、病院へ通う飼い主様ではなく、一般の方と見受けられる。


新型コロナウイルスの影響が出て早1年となり、自院の飼い主様への感染対策は強化されているが、周辺環境への配慮は盲点となっている。


特に商業立地の場合は、飲食店など経営上、多大な影響が出ている職種が近隣にある場合も多い。


これらの職種の経営者から見ると、宣言下においても繁盛している病院を見て快く思わない方も出てくるであろう。


ある意味、妬みでもあるが、こういった相手への何らかの配慮も必要になってきていると感じる。


上の口コミが入った病院様では、外壁に飼い主様へのお願いとして、待ち方や感染対策などについての記載を行い、間接的に地域配慮の姿勢を打ち出すこととした。


新型コロナウイルスの影響はまだまだ続いていく。俯瞰的な視点で対応していきたい。

2021年5月14日金曜日

自分の肌感覚で判断しているか?

北野です。


様々な事柄を判断する場合に、原典に当たることが重要である。

新型コロナウイルスに対する情報についても、院内で起こる問題に対しても、全てにおいて原典にあたることが何よりも重要である。


「●●さんが言っていた」

「テレビで言っているのを見た」

など、第3者が発する情報を基に判断することは非常に危うい。


このように文章で見るとさも当然のことではあるのだが、日常の中でこれができている方は非常に少ないと言える。院長は病院の経営者であり最終意思決定者でもある。つまり、院内では院長以外に判断をしてくれる人は誰もいない。(我々コンサルタントが院長の参謀として代理決定することはある。)


今のような社会的に不安定な状況下では、自分の判断ではなく誰かの意見に左右されることが知らぬうちに増加している。獣医療においてはエビデンスを何よりも大切にする割に、診療外ではエビデンスなき情報にて意思決定・判断をしてしまう。


従業員が多くなると、スタッフ間での問題が発生する。当事者全ての話を聞いて総合的に判断すべきであるが、一方の情報のみで判断してしまいがちになる。分かっていてやっているのか、面倒さによりそうなるのか。


経営者が自身の肌感覚での判断を怠ると、結果は必ず悪い方向へ向かっていく。

繰り返しになるが、院長は最終意思決定者である。


自院の飼い主様と接して自院の評価を感じる。

従業員と接して、従業員の雰囲気を知る。

問題があれば問題の当事者と接して状況を肌で知る。

良い情報があれば、情報源を調べて発信者に実際に会ってみる。

マスコミが流す情報を鵜呑みにせず、エビデンスや原典を調べてみる。


こういった行動を行うことで、自信をもって判断することが可能となる。

判断軸を外に置いてしまうことを無くせるか?

経営者として大切にしていただきたい。

2021年5月7日金曜日

人で異なる3つの学び方

 北野です。

前回に続き教育のテーマでお伝えしたい。


人には覚え方や学び方で、適している方法が異なるという。それは、視覚的情報、聴覚的情報、触覚的情報の3つである。


これはNLP(神経言語プログラム)に基づく教育法となる。


人それぞれに特異性があり、適したものを選ぶことで効果は高まるが、適していないものを選び続けると効果が出にくいというものである。


自分はどのタイプか?を調べるにはネット上に無料でできる簡易テストもあるので、そういったものを利用していただくとよい。


視覚的情報タイプであれば、目で見る学習が効果的となり、聴覚情報タイプであれば、耳で聞くオーディオ学習が効果的、触覚的情報タイプであれば、身体を使うことが効果的となる。


この1年、オンラインセミナーが活況となっているが、その効果に差が出ているという相談も多い。オンラインセミナーは聴覚的情報によるもののため、他のタイプには向いていない勉強法となる。


視覚的情報タイプには書籍による学習を、触覚的情報タイプには実際に身体を動かす学習を並行して行うことが望ましい。


ぜひ自院のスタッフに当てはめて考えていただきたい。