2020年9月25日金曜日

リテンションマーケティング

北野です。

リピートにおける考え方に、
リテンションポイントを把握するというものがある。
リテンションとは、顧客の維持・保持のことを言う。

つまり、飼主様との接点の中で、離脱されやすいタイミングを把握し、
そのタイミングでの離脱を防ぐための取組を行うことが重要となる。

目安にして欲しいのが、
3回安定10回固定の法則というものである。

3回来院すれば安定的に来院されやすく、
10回来院すれば固定化されるという法則である。

これを活用しているのが、
Netflixであると言われている。

Netflixは動画コンテンツを配信するサービサーである。
毎月の定額費用が収入源となる。
そのため脱会数を削減することが重要となる。

こういった考え方から登録会員ごとに、
・動画視聴総本数
・1シリーズの総視聴数
・1話の途中で離脱していないか

などを計測し、経営改善に取り組んでいるという。

この中で数値指標としていると言われているのが、
1シリーズ(10~12話程度)の中で3話以上見ている会員の数だという。

Netflixでは、3話以上見られると1シリーズの最後まで
視聴する確率が高くなることが統計的に証明されていると言われている。

そのため、自社制作のドラマなどでは、
ファーストシーズンの場合は特に、
開始2話もしくは3話目にシーズン全体での山場を持ってきているという。

このように、離脱確率を減らすことまで考えて、
ドラマの制作を行っていると言われている。

こういったことからも、
3回を目指すことの重要性を感じて頂けるだろう。

動物病院業界は、地域にもよるが、
プチ仔犬バブルになっている病院も出てきている。

新規獲得コストは既存維持コストの5倍かかると言われている。
新規獲得も重要であるが、既存維持だと様々な労力は1/5で済む。

ぜひ、リピートについてもしっかりと考えていただきたい。

2020年9月18日金曜日

ストリートメディカルという新しい考え方

 北野です。


人の医療における新しい取組の1つに、ストリートメディカルという考え方がある。


診療・診断・治療というアプローチだけでなく、患者個人の行動にもっとアプローチするという考え方である。


肥満によって引き起こされる病気は多々ある。肥満になってから改善するのではなく、肥満にならないような生活習慣を喚起するというように、病気にならないようなアプローチにも着目している。


Pokemon GOやドラゴンクエストウォークのように、ゲーム感覚を交えるような手法もある。


新型コロナによるwithコロナ以降は人々の行動が制限され、健康に対する意識も高まっている。予防という感覚もすっかりと定着し、未病という概念も浸透していくように見受けられる。


動物病院においては、これまではフィラリアなどの予防を除き、基本的には病気になってからの対応が多くを占めている。


コロナ以降で子犬子猫を飼い始める方も増え、経営的にまだ影響が感じられない中では、業界的に明るい兆しも見受けられるようになってきた。


一方で不景気になると、病院の二極化は進み選ばれる病院とそうでない病院の差も開いてくることも予想される。


強者は強者の戦略をとり、弱者は弱者の戦略を取る必要が出てくる。強者の戦略はいわゆる包み込みとなり、2番手以下がやっていることを全て取り込んで包囲するというものである。2番手以下はゲリラ的に局地戦を行っていくという方法になる。


今回のストリートメディカルという考え方は、人医療業界でも始まったばかりであり、動物病院業界では皆無であると思われる。


未病をコンセプトにした病院は東洋医学を中心に存在はするが、残念ながら飼い主様の行動を変えるまでにはなかなか至っていない。

(※ストリートメディカル=未病ではない)


動物病院業界における、新しいコンセプトの1つにストリートメディカルという考え方を取り入れていきたい。

2020年9月12日土曜日

病院の仕組みを作る


北野です。


世の中の経営者の悩みのトップは「人」に関する悩みです。


なぜ人に関する悩みが多いかというと、1人では病院は回らないからです。開業初期ですら、複数人でスタートします。誰かと仕事をする以上は人に関する悩みは続きます。


人に関するテーマには、採用、教育、評価、組織作り、関係性作りなど様々あります。


これらを最初は院長が1人でこなします。スタッフ数が増えてくると、徐々に権限委譲や役割分担をします。そうして、組織は成長していきます。


この権限委譲と役割分担を行う上で重要なのが、病院を回すための仕組みです。


院長が全てを決定していた思考プロセスやルールを他人が理解できるように明文化して、他人が実行できるようにします。


採用であれば、

・どこに求人を出すか

・応募があればどう対応するか

・見学や実習の時はどう対応するか

・実習後にどうアプローチするか

など


教育であれば、

・いつまでに何を教えるか

・進捗確認はどうするか

・フォローはどうするか

など


院長がやっていたことを細分化していきます。

これらは出来上がるとチェックリストやマニュアル的な文章になります。


こういったものができてくると、院長が携わらなくても業務が進み始めます。これが仕組み化です。


さらに、仕組みが出来上がると、それを使って自発的に動くメンバーが出てきます。そうして組織化ができていきます。


組織化ができることで、より多くのことを病院全体として実行できるようになっていきます。


多くの病院は仕組みを作る前にリーダーなどの役職者を育てようとします。もちろんリーダーとともに仕組みを作れることもありますが、リーダーには相応の力量と耐性が必要です。


ですので、仕組み作りが先決です。

組織作りが上手くいかないな、という場合には手順を考えてみてください。

2020年9月4日金曜日

ワクワク感をどう作るか?


北野です。


新型コロナウイルスの影響で、セミナー・学会が相次いでオンラインに移行され、外出する機会が無くなっている。


元々、動物病院院長は職住が近接しており、学会など何らかのイベントがないと職場を離れないことも多い。そういった背景から同業他社などから刺激を受けることが少なくなっている。


モチベーションの源泉を外部に求めにくい現在では、それを自院内で見つける必要がある。


会員様で行おうとしている取組をご紹介すると、

1)設備投資

2)広告強化

3)ブランディング強化

などがある。


各項目簡単に説明すると、

1)設備投資

金融機関からの低利借入や補助金・助成金により、医療機器や院内効率化設備投資などへの投資を行う。装備を整えるイメージ。


2)広告強化

一般的に不安感が強い時期は同業他社は広告出稿を控える。そのため、逆に打って出る。

攻めにかかるイメージ。


3)ブランディング強化

専門外来や独自性のある外来を新設するなど、病院の特徴や地域での位置づけを今一度見直して、自院の在り方を見直す。

攻める場所を決めるイメージ。


これは3つは実は全て繋がっており、上手に連動させることもできる。コロナ以前から実施している病院では過去最高売上を更新し続けているところもあり、これからの実施でも十分に効果は出てくるだろう。


他社との比較ではなく、あるべき姿との比較になるため、自身との向き合う時間にもなる。


ぜひ考えていただきたい。