2023年1月30日月曜日

パーパスの意義

 北野です。

弊社で絆パーパス経営という概念を提唱して、約1年になる。


パーパスは自院の存在意義であり、ステークホルダー、社会、環境へとどう関わっていくかを明文化していく試みでもある。


その内容は経営者である院長個人が自院運営のその先にどんなものを作りたいのか?というイメージを言語にしていく。幹部や他スタッフの意見を求める必要はない。


何が変わるの?という言葉をよくお客様からいただくが、即効性のあるものではない。


これはむしろ、未来的に不透明な時代における自らの羅針盤のようなものであると考えている。パーパスにより、自分が変わり、他社との関係性が変わり、社会が変わる。


このプロセスを実行していくためのファーストステップである院長自らのマインドセット(見方・捉え方)をパーパスによって行っていく。


体裁が整っていなくても構わない。どこかから持ってきた誰かの言葉では、目に見える形をいくらコピーしても、マインドセットが違えば全く異なるものになってしまう。


不透明で悩める時代になってきた。自らの心を強く持つためにも、パーパスに取り組んでいただきたい。

2023年1月13日金曜日

生産性向上の土台

北野です。


生産性向上においてはテクニック論として、タスクシフティングやレイウト変更などをご紹介してきた。


取り組み方(院内の仕組み)を変えても、効果が出ない場合には、実行する個々に関わる部分にも踏み込んでいく必要がある。


ある書籍によると、生産性を高めるには、その土台となる(1)活力、(2)集中、(3)連携、(4)協力という4つの要素が必要であるという。


クオリティの高い仕事を行うには、健全な状態である必要があるし(活力)、常に周囲に雑音がある状態では集中できない(集中)


また、個人単位ではなくチームで行う場合には、他のメンバーとの有効的な連携を通じて成し遂げられるし(連携)、互いに信頼して仕事を進めるためには協力が欠かせない(協力)


これら4つの要素を高めるためには、就業制度や院内のレイウト、就業時間内における相互認識、相互交流しやすい空間やタイミングの創出などが必要になってくる。


単に生産性を高めようという院長の鶴の一声だけではなく、こういった土台についても検討していきたい。

2022年12月25日日曜日

「支援」とNFT

北野です。

会員様の中には動物愛護事業として、譲渡事業を行っている動物病院様も多数いる。


従来は様々な寄附を集めることで何とかやってきていたが、活動が大がかりになるにつれボランティアとして本業の利益を用いて行われている。


これらが永続するには収益が欠かせない。ボランティア(無償)によるものであれば、いつかは限界がやってくる。


ここで、新たな可能性としてNFTを模索している。詳細は割愛するが、ウォレット内に愛護事業へのサポートを証明するNFTがあることで、所有者の格にもなる。


また、NFTの設計にもよるが転売が発生することで2次収益も入ってくることになる。


支援とNFTはすこぶる相性が良い。来年はこういった新たな可能性を模索したい。

2022年12月19日月曜日

撤退と集中

 撤退と集中


北野です。

会員様では来年に向けて様々な準備を進めている。


中には永年に渡って行っている事業から撤退し、獣医療に集中することもある。負けての撤退ではなく、本業でより勝つための戦略的な撤退であり、ポジティブな撤退である。


撤退は、関わる従業員への通告、それに関わるリスク、過去費やしてきたコストなど様々な壁を乗り越えないといけない。


それらを前にして、先延ばしすることも多いが、撤退は潔く早く粘り強くが鉄則となる。


その先には戦力の集中投下による更なる発展が待っている。撤退によるポジティブな効果も検討していただきたい。

2022年12月13日火曜日

自由と規律②

北野です。

サッカーワールドカップの日本代表が強豪国に勝利した。勝因について色んな論説があるが、その中に監督が選手の自主性を重んじる、というものがある。


今後、これにならい組織論などでも自主性というキーワードが出てくるかもしれない。


まず、履き違えてはいけないことは、自主性を与えられるためには条件があるということである。

また、自主性を重んじることにより、組織が出す結果は思わぬ方向にいくこともある。


自主性を与えられる条件と順番を記載すると


①組織に明確な目標やコンセプトがある

②各個人と組織に一定以上の信頼関係がある

③各個人に一定以上の能力や特異性がある


であると考えている。


歴代のサッカー日本代表監督において、選手の自主性を尊重しようとした方は多数いたという。しかし、目に見える勝利という結果に結びついたのは僅かだという。中には内紛に発展してしまったというケースもあるようだ。


今回の森保監督は発足当時から選手との対話や信頼関係構築を行ったという。つまり上記の①と②を根気強く、本当に根気強く行ってきたという。


常に目に見える結果を求められる代表監督としては、かなりの胆力を要したであろう。


これらをみると、実は0番目として、トップが覚悟を決めて相手を信じる胆力を持つ、ということも条件になるのかもしれない。


組織論というのは表面上の言葉だけが先走りすることも多い。しかし、自主性を重んじるという組織管理方法はキチンとしたステップを踏んでいかないと空中分解を起こしてしまう。


規律を守れるからこそ自主性や自由が与えられる。規律が最初、自主性や自由が次である。この順番だけは理解しておきたい。