北野です。
値付けの手法として、
需給バランスによって価格を変える
ダイナミックプライシングというものがあります。
代表的なものとしては、
航空券やホテル料金などがあります。
繁忙期や閑散期によって、
料金が変わるというものです。
従来は消費者側のニーズによって、
値段の上げ下げを行うというように、
消費者側の事情によるものでしたが、
最近は昨今の人手不足も受けて、
労働力の多い少ないによって価格を変えるというような、
事業者側の事情による取組も増えてきました。
昔からある手法としては、
飲食店でのハッピーアワーのように、
働き手はいるけれどお客さんが少ない時間帯に割引を行うことで稼働率を高めるというような取組です。
動物病院においても、
ペットホテルの繁忙期割増などはありますが、
労働力の状況に応じた価格設定も今後は検討していくべきだと感じます。
特に、産休育休明けスタッフなど、
パートメンバーが多い病院などは、
労働力が多い10時から16時頃を中心とした時間帯に来院を促進することで、来院の平準化を目指すこともできるでしょう。
一部の会員様では、昼の休診時間帯を予約診療とし、パートスタッフのみで回すという取組も始まっています。
ただ、飼い主様に来院タイミングを任せるばかりでは、今と変わりはありません。
予約診療時間帯は再診料を割り引くなど、
飼い主様側のメリットを打ち出す必要があります。
そんな時にはダイナミックプライシングという考え方は非常に有効になると感じます。
今後、他業界においても労働力の多寡に合わせた価格設定を行うサービスが増えてくると思います。
ぜひ、そういった動向に注目してみてください。